経営者のみならず、会社に雇われている従業員も「ビジネス」とは何か、を理解した上で仕事に取り組むと顧客に対する姿勢が変わるのではないでしょうか。成果も向上するでしょう。
今回は、ビジネスに関する「基本中の基本」の私釈です。
Table of Contents
ビジネスの基本中の基本
ビジネスの基本は、「価値」と「価値」の交換です。
交換の場の一つとしてビジネスという領域があります。
「お金」と「価値」の交換という浅い捉え方ではなく、「価値」と「価値」の交換という意識が重要です。
そもそも “お金” 自体には「価値」はほとんどありません。
お金に価値をつけたがるのは人間社会です。「価値」と「価値」の交換をする場で、「価値」あるものの代替物として “お金” という人間社会で通用する共通のモノを考え出したわけです。ビジネスという領域で効率と利便性などをもとに、その国々で定めているだけのモノ(または物差し)です。
近年では、“電子マネー” “電子決済” “仮想通貨” などが主流になりつつありますが、ディスプレイに表示される “デジタル数字” が “お金” に与えられた役目を奪い始めています。
会社から銀行口座へ給料が振り込まれ、電気代や通販で購入した代金などは自動で引き落とされ、コンビニなどでは電子マネーで支払う時代です。“お金” を手で触れることが減ってきました。
“お金” がなくても家が手に入るのも事実です。
このエピソードで有名なのは、カイル・マクドナルドのお話し。赤いクリップから始まり、物々交換を繰り返して、約1年で家をゲットしたのです。まさしく「価値」と「価値」の交換を説得する教材となりました。
しかしながら、世界中の人々が物々交換による生活をすることは困難です。現社会では「お金は大事な交換ツール」であると言えます。
「価値」と「価値」の交換とは
ビジネスにおいては、自分の提供するモノが、お客にとって「価値あるもの」と認められた場合のみ、交換することになります。
お客が交換した(購入した)後に、そのモノの価値が低いと判断した場合は、キャンセルや返金要求してきたり、悪評を流布したり、消費生活センターなどへ苦情を伝えたりします。
ビジネスを継続していくための「売る」側の心構えとして、
であることです。
買い手が10,000円分の価値を求めているなら、売り手は10,000円以上の価値あるモノを提供することです。価値のないモノを、価値のあるように見せかけて売っても、顧客満足を与えることができず、悪評や争議などでその代償を負うことになります。
同じモノでも、お客によっては価値が様々です。どんなに良いモノでも、価値を感じない人とは交換することができません。
銀座の高級なお寿司屋さんで10,000円分食べるより、回転寿し店で10,000円分食べたいという大食いの人は、回転寿し店に「価値」と「価値」の交換を求めます。
売る側の提供するモノの価値は、「売り手側」が決めるのではなく、「買い手側」が決めるということを理解し、その「価値あるモノ」を提供することに尽力していくことになります。
この時に、売り手側はお客からお金というツールを受け取ることが多いのですが、もし自分にとって、お金以外に別の価値が頂戴できるとすれば、お金の額は安くても良いと考える場合があります。例えば、人脈作りにつながる、社会的信用が増す、ビジネスに協力してくれる約束を得る、など。
売り手側にとっても、買い手側からの「価値」を判断することが必要な場合があるでしょう。
ところで、「価値あるモノとは何だろう?」と悩んでしまいます。
その解決のために、ビジネスを行なう上でマーケティングは無視できないプロセスなのです。
それでは、マーケティング全体像とポイントを次に説明します。