個人でも企業でも「ブランディング」を行なうにあたっては、ある程度理解しておくべきことがいくつかあります。ブランド志向やブランドイメージなどの表現を見ても、「ブランド」とは、顧客(他者・市場)が持っているイメージ、概念です。つまり、ブランドイメージは個々人の価値観・嗜好・ライフスタイルなどによって備え持つものであるため、それに適した戦略を勘案することになります。

私のあり方、生き方」が「私のブランディング」である

ブランディングとは〜」でお話ししましたが、一貫性した価値観信念コンセプトなどが備わっている必要があると。
このことは会社組織の長である経営者は当然ながら、さらには従業員一人ひとりのあり方、生き方、考え方そのものがブランディング活動に反映し、ブランド力の強弱に影響を及ぼします。ブランド力は「ファン(人気)」へつながると意識することです。

ブランディング」とは、「ブランド」になるため、または「ブランド」を維持するための活動・行為になります。

ブランディング」を行なうにあたり、「ブランド」とは具体的かつ理論的にどのようなものなのか・・・ 例えば、「ブランド」に備わる価値、「ブランド」形成の構造などを理解した上で活動していくことが、ブランド力を高めるために効率が良いのではないか、と考えています。

ここでは、ブランドを構成するもの(価値と構造)について、触れていきます。
が、その前に「ブランドの役割」について把握したい方は、先ず別ページをご覧ください。

<<ブランディングの重要性〜ブランドの役割〜

ブランドを構成するもの~価値と構造~

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ブランドの価値」「ブランドの構造」について、簡単に説明します。
※企業ブランド化(コーポレート・ブランディング)においても参考になります。

「ブランド」に備わる「3つの価値アルファ

機能的価値

商品であれば機能・仕様、人のサービスなどであれば技術・ノウハウなど。
つまり「役に立つもの」かどうか、という最低基準の価値。
品質、価格、耐久性、使いやすさ、安全性、保証などの当然あるべき価値。
(例)自動車
・・・「目的地へ快適に早く行ける移動手段(足の代わり)であること」
・・・「安くて燃費の良い車なら内装はこだわらない」

 

※今やこの価値だけでは、人は満足しない。そして、機能的価値に重点をおくと、価格競争、特典付加価値競争に陥りやすい。

情緒的価値

感情的価値」「心理的価値」「観念価値」「認識的価値」といわれるもの。
嗜好性、価値観などのマッチング性。単純に「好きか嫌いか」も。
印象、イメージ、安心感、心地よさ、優越感、快感、美徳などの五感で感じることができる満足獲得の価値。
(例)自動車
・・・「古くてもレトロ車がいい」「壊れやすくてもアメ車がいい」
・・・「色とデザインが可愛い車がいい」

自己重要感的価値

体感価値」「社会的価値」といわれているもの。
理想、希望、自己イメージを実現、または満たしてくれること。
さらに、満たされた状態の「自分が好き」になること。
志向性、差別化、社会協調性、共感性、伝統観などの自己実現的な価値。
(例)自動車
・・・環境を考えたエコカー・EV車に乗る(自分がいる)
・・・オープンカー・高級車に乗る、または保有する(自分が好き)

そして、もう一つの「アルファの価値

ブランド構造,ブランド価値,機能的価値,情緒的価値,自己重要感的価値

精神的価値

自分の精神度を満足させる自己満足系の「価値」とはレベルが違う。
貢献的価値」「利他的価値」に類似する。
私はこれを「共創価値」と位置付けていて、顧客が共に盛り上げてくれている状況、社会貢献になる意識をもとに顧客参加型になる価値。
(例)コーズ・マーケティングなど
・・・ミネラルウォーター1L1本買ったら、10Lが貧困国に。
・・・靴1足を買ったら、貧困国の裸足の子供に靴が贈られる。
(例)MROCなどのコミュニティなど
・・・インフルエンサーを育てる環境、価値観等を共にする消費者のコミュニティで商品開発が進むなど。

「ブランド」構築の「3つの構造理論

ブランド構造理論,ベクトル構造,ディアル構造,時空間構造

ベクトル構造理論

1)平面ベクトル構造

いかに広く、いかに多くの人達に認知されているか

2)逆三角錐ベクトル構造

いかに深く、その人の心に浸透しているのか

※「ブランド知識構造」に関係してくるもの。「ブランド知識構造」とは、ブランド認知の水準やブランド連想度合いなどによるもの。

※この理論を活かし、「ダブルファネル」の顧客関係性構築を図ります。

ダブルファネル

デュアル構造理論

1)アウター・ブランド構造

一般的に言われているブランドイメージ

2)インナー・ブランド構造

アウターブランドの土台であり、コアである。
顧客に見えない部分のため、疎かにしている傾向が強い。
コンプライアンス、情報管理、チームビルディングなど

「インナーブランド」が構築されていない企業は不祥事などを起こす傾向あり。
(例)船場吉兆事件(廃業)、ミートホープ偽装事件(廃業)、雪印牛肉偽装事件石屋製菓白い恋人賞味期限改ざん事件、スポーツブランドショップ店員のSNSによる芸能人誹謗中傷、飲食店従業員裸体画像SNS投稿事件・・・など。

※「7つの習慣」(コヴィー著書)のインサイドアウトの概念に適する。

※この理論を活かし、「インサイドアウト」概念のブランディングを進めます。

ブランディング,インナーブランド,アウターブランド,インサイドアウト

時空間拡張構造理論

1)時間拡張構造

現在から未来への拡がり。後継者(子孫)などに引き継がれるか

2)空間拡張構造

顧客から他者へ。
背後の存在(家族、親族、友人など)にまで拡げられるか


この3つの構造理論を理解し、どのような「ブランディング戦略」を行なうのか、具体的に勘案していくことになります。

あなたは、何によって憶えられたいのか?
by. ピーター・ドラッカー(プロフェッショナルの条件より)