パラレルキャリアとは

はじめに

「パラレル・キャリア」に関する解説・見解は人さまざまです。
『本業と副業』『第2の名刺を持つこと』『複業(複数の本業)』『本業とボランティア』・・・等々。
“2つの顔を持つ人”であってもいいと思います(笑)私がこの「パラレル・キャリア」概念を認知し始めた時、真っ先に思い浮かべたのは坂本龍馬、織田信長でした。
 まさしく「パラレル・キャリア」の実践者です。あなたもご存知の通り、彼らは武士・郷士でありながら事業家でもありました。前記した見解は全て「パラレル・キャリア」の概念であるため、具体的な活動方法は個々人の判断でいいのではないでしょうか。個々人の判断・・・そう!
 共通して言えることは、「パラレル・キャリア」は個人の主体性、能動性によるもの。
つまり、『自分の道は自分で決める』です。
 ここでは、個々人が判断するためのネタおよび考え方の一つとしてお伝えしています。

パラレル・キャリアとは?

“パラレルワールド”という言語なら耳にしたことがあるかもしれません。並列した世界の存在を意図としています。2016年に流行したアニメ映画「君の名は。」もパラレルワールドの概念です。
“並行異次元界”とでも呼べるかもしれません。

パラレル(parallel)とは、‥‥
平行であること。また、そのさま。

goo辞書より

キャリア観点では、平行だと正直困ります(笑)
交差する点、重なる面があるからこそキャリアの成長、拡張があります。
「パラレル」とは、自分から見た時間、空間(テリトリー)、領域(カテゴリー)が複数あることと考えています。

キャリア(career)とは、‥‥
職業・技能上の経験。経歴。

goo辞書より

「キャリア」は一般的に仕事に関するスキルや経歴とされてきましたが、社会生活する上でのスキル、知識、経験値などを含めたものになります。一時的な能力・経験ではなく、自らのなかに備えている能力。突如現れた潜在的能力だとしても、その使い方を身につければ顕在能力になります。
つまり、人が持ち運びできるキャリア(ポータブル・スキル)と言えます。

パラレルキャリア(parallel career)とは、‥‥
ピーター・ドラッカー氏が著書『明日を支配するもの』等にて提唱しているこれからの社会での生き方のひとつ。現在の仕事以外の仕事を持つことや、非営利活動に参加することを指す。

ウィキペディアより

ドラッカー氏の『明日を支配するもの/21世紀のマネジメント革命』の227ページ、「第二の人生を始める方法」の一つとして記述されています。

パラレル・キャリア(第二の仕事)、すなわちもう一つの世界を持つことである。<訳>

明日を支配するもの』P.227より

The second way to prepare for the second half of your life is to develop a parallel career.

Classic Drucker』P.17より

ピーター・ドラッカー氏は、本業を活かすための社外活動とも伝えています。
『第二の仕事』は本業に対抗するものではなく、かつ所得を得る就業である必要はありません。
つまり、“生活費を稼ぐために掛け持ちで仕事をすること”でないことは明らかです。キッカケは掛け持ち労働(本業と副業など)でも良いかもしれませんが‥‥。

彼の著書などで「パラレル・キャリア」を語る時、「セカンド・キャリア」とセットで語ることが多いようです。
「セカンド・キャリア」とは、以前まで定年退職後の職業能力を表していましたが、これに限らず出産や育児後の就業、スポーツアスリートの引退後の就業、意図的な転職などの転換期以降を含め、「第二の人生における職業」能力と位置づける傾向が強くなってきました。

私も「セカンド・キャリア」と「パラレル・キャリア」は別々のこととは考えておらず、相互の繋がりが重要と受け止めています。
どちらが先で後か、という点はどちらでもよくて、何が目的であり、どこへ向かうのか、がこれらのキャリアを成長させるコツだということ。
つまり、ビジョン・目的・使命・ゴールと言われる核となる要素を明確にしていくことが「セカンド・キャリア」「パラレル・キャリア」を主体的に身につけていくことができる、と考えています。

 

パラレル・キャリアを語る内外的背景

外的背景

『VUCA時代(ブーカ時代 ※詳細はウィキペディアへ)』あるいは『人生100年時代』と語られ始めている世情では、一つのキャリアのみで一生を歩み続ける困難さを理解する時がきたようです。

VUCAとは、‥‥
Volatility(変動)、Uncertainty(不確実)、Complexity(複雑)、Ambiguity(曖昧)の頭文字をつなぎ合わせた造語で、これら四つの要因により、現在の社会経済環境がきわめて予測困難な状況に直面しているという時代認識を表す言葉です。

日本の人事部より

人生100年時代とは、‥‥
ロンドン・ビジネス・スクール教授のリンダ・グラットンとアンドリュー・スコットが『LIFE SHIFT(ライフ・シフト)100年時代の人生戦略』(東洋経済新報社)で提唱した言葉。

ウィキペディアより

 

産業の発展(現在は第4次、すでに第5次へ)や進化し続けるAI(エーアイ=人工知能 ※詳細はウィキペディアへ)技術は、社会や生活を変化させるのと同じく、職業そのものを変革していきます。
Robotic Process Automation(ロボティック・プロセス・オートメーション:通称RPA ※野村総合研究所参考)は業務効率化を図る代表例です。2030年〜40年頃には、労働人口の半数近くがロボットや人工知能等に代替可能、というレポート発表もあるほど。(参考例:野村総合研究所、“消える職業・なくなる仕事”でWeb検索)

人間以外のモノによって仕事を奪われる、人間以外のモノに人間が使用される、という時代がすぐそこに迫っていると言えます。
人の今後のキャリアは何が必要となるのか、確認する必要が生じました。

“働き方改革!”と政府・行政が強調しなくても、会社組織や職業構造がリニューアルされ、仕事を含めたライフスタイルの多様化、複雑化または単純化などは、時流とともにスピーディーに変容していく今世紀だと感じています。

内的背景

「パラレル・キャリア」が語られるのは、このような外的背景のみではないようです。
個人の内的背景も介在しています。例えば、

“自責>他責”の判断者(アカウンタブル=自己責任意識タイプ)は、キャリアアップやビジョン・目的・使命の実現のため、自分の可能性に対する挑戦のためなどが活動の原点になっています。

“自責<他責”の判断者(ヴィクティム=被害者意識タイプ)の多くは、本業(賃金含めて)への不満、将来への不安、キャリアに対する自信のなさなどによる、本業や現状から回避・逃避する心理的要因から、転職名目あるいは他の居場所を見つけるためとして、行為につながっています。

 

パラレル・キャリアは新しくない

これまで誰もパラレルキャリア概念がなかったわけではありません。
例えば、会社勤めしながら歌手や俳優活動している人。平日は本業、土日はスポーツ指導者。研究者が週数回大学講師。ボランティアするためにフリーターで働く人。会社勤めと主婦業をこなす人。戦場カメラマンがタレント活動‥‥等々。
近代人のみではなく、昔の方・歴史人も実践者がいます。
例えば、坂本龍馬。武士(郷士)でありながら事業家でした。織田信長は武士&ビジネスマン。足利尊氏は武家人&歌人・芸術家。皆さんが知っている人を挙げて頂ければ、数多くの実践者がここに羅列することができると思います。

あなたの身近なところにもいるのではないでしょうか。

共通していることは、自らが主体的かつ情熱的に限られた時間と空間で活動しているということ。そのためのキャリアを身につけていること、です。

  • 私にはこの仕事しかない。
  • 私はこれしかできない。
  • 同時に複数のことを行うほど私は器用ではない。
  • 私にはそんな余裕がない。(金銭的、時間的、体力的など)

このような方々がいるのも存じています。

私がこのサイトで語っている「キャリア」については、人生が長いからではありません。
明日という未来がどうなるのか分からない時代背景と人の寿命は誰も分からない中で、いかに楽しく、そして充実した日々を送れるのか‥‥「いつかやってみたい」と呑気なことを言っておられず、『今すぐできることを実行していく』‥‥という思考習慣の必要性を強く感じています。

『本業と副業』『第2の名刺を持つこと』『複業(複数の本業)』『本業とボランティア』等、自分が望むワークスタイル、自分に適したライススタイルを考え、遂行するために何が必要で、何を行うのか、具体的な『パラレル・キャリア』を推進していくことが、今の自分を成長させる近道ではないかと感じます。

 

まとめ

「パラレルキャリア」を私なりに説明すると、自分自身に支柱となるキャリアが複数あること。
同時または
平衡かつ並行して実行可能または実現可能であること、です。

それを身につけるためには不必要なことを削る必要が出てきます。
私が削ったことは、ゲームをすることやマンガ本を読むこと、面白くても役に立たないテレビ番組を観ないことなど。
可能な限り目的のための時間を作り上げます。
時間以外では人間関係です。自分のエネルギーを無駄に奪う人とは付き合わない、親友になれない知人とは距離をおくなど。
新たな人脈作りのためにエネルギーを有効に費やします。

あなたは何から始めますか?