自己成長とは? 成長意識3タイプ

<<「自己成長とは?3つの方法」からの続きです

自分で成長していることを実感できず、悩んでいる方に何人も出会ったことがあります。

人は成長する方法も様々ですが、実感するタイプも様々のです。
 自己成長を感じず、自己評価を下げていることが要因で、諦めたり、行動できなかったり、次のステップへ進めなかったり、ということは勿体ないことです。

では、「成長」していることを自身で意識し、または実感できるのはどんな時なのでしょうか?

その自己成長を意識できる(実感できる)パターンを本人が理解することで、自分の成長を加速させることもできるのではないかと考えました。

今回、(他にもあると思いますが)次の3タイプで考えてみたいと思います。その3タイプが「自己満足型」「自己効力型」「他者評価型」です。

自己成長を意識する3タイプ

3factor自己成長意識3タイプ

自身の成長パターンを客観的に見つめ、成長できることを理解することで、モチベーション向上にもつながり、成長スピードを加速させます。

「自己満足型」タイプ

目標となるものの達成によって満足を得るタイプです。

目標数値を毎回達成すること、顧客数が増えていること、人脈が増えていること、公的資格のレベルが向上すること、給料・賞与がアップすること、役職・階級の昇格・昇級することなど、具体的な目標(例:短期・中期的目標)となるものを達成した時に得られる満足感を求めて、成長していくタイプです。

自己満足型

「自己効力型」タイプ

“できる”こと(または“できる”と信じたこと)を踏まえ、企画したり、新たなものを創ったり、構築したりすることによって、効力感・達成感が増すタイプです。

“できるかなぁ”という不安が“できる”確信となり、自信となります。その際の過程で、自らが企画、実践したことが重要な要素です。自身のことはもちろんのこと、自己の行為(企画、支援・援助、育成、コーチングなど)によって、組織・チーム・部下・クライアント・家族・他者などが目標・目的を達することで、達成感・貢献感・効力感が増し、その課題の難易度が高ければ高いほど自己成長していると実感するタイプです。

自己効力感

「他者評価型」タイプ

尊敬する人などから褒めてもらう等の高評価を獲得した時に、自分の成長を素直に感じることができるタイプです。

自らの行動・支援などによる良い成果があったとしても満足の少ない人は、他者による評価を大切にします。

他者評価,褒める

「自己満足型」「自己効力型」「他者評価型」の3タイプを備えていることで、モチベーション向上・保持の自己統制が可能ではないかと考えます。

問題となるのは、一つのタイプに偏ってしまっている場合と考えています。

偏ってしまうことでのリスクを予測

「自己満足型」に偏るリスク

目標設定が低いことで(設定自体を間違ったことで)、成長が乏しい可能性もあります。

失敗することを恐れ、容易に成功(達成)できる目標を設定をしまう傾向がある場合は、注意が必要です。その容易な目標達成に満足していることで、成長度が低空状態になります。スモールステップ(ベビーステップ)という成長方法は存在しますが、それは大きな目標、目的などがある前提のこと。
 目標達成した際の快感そのものが目的になってしまっては、潜在的な能力を発揮させないまま成長は停滞するかもしれません。

他には、周囲が見えておらず、基準となるものが曖昧だと『この程度でいい』という感覚に陥りがちです。リア充のように目先の欲求を対象としてしまうことでの「自己満足」を追い求める人もいるようです。

「自己満足」で成長促進させるためには、目標や目的意識などの基準を高次元にすることがポイントなのかもしれません。

組織・チームの中での個人の場合には、全体目標より自分自身の目標を優先してしまう傾向があります。『自分さえ良ければ』というタイプです。
 連係を疎かにしたりするようなことがあれば色々な問題が発生し、成長を阻害するような環境・人間関係になる可能性もあります。思い描いた結果が出せない時には過剰なストレスを感じたり、時に他者や環境の責任に転嫁したりする、アナジー課題*が生じることもあるでしょう。
 組織・チームおよび個人の目標をも同時に達成していくためにも、協調性と共有性を持った上で、組織・チームのために「自己効力型」の行為をすることが、自己成長につながると考えられます。

「自己効力型」に偏るリスク

自己犠牲的になってしまう傾向があります。

先難後獲ならともかく殺身成仁、つまり「世のため人のため」のタイプに多く、労力の割には成長が乏しいこともあります。やりがい感はあるにしても、期待値より成果が低い際、『自分の所為だ』『己が未熟だからだ』などと、過度の責任帰属*を負い、自己暴虐・自信喪失に陥りやすいことも‥‥。
 精神面における「セルフ・コントロール」の重要性が問われるところかもしれません。

自己犠牲心が行き過ぎると、自己の目標、あるいは組織・チームの目標においても達成は二の次、三の次になってしまうことで、利益が共わず、経営不振、事業撤退などの結果を招くことさえもあります。
 最近ナレッジ・マネジメントを行なう組織もありますが、そこには個人のナレッジ(能力)が高くなければ、相乗効果は生じにくいでしょう。組織から与えられる自己の目標に対しても、計画し実践していくことがポイントになってきます。
 周囲の人が成長する以上に自分自身を成長させる、セルフ・マネジメント能力が必要になるのです。

「他者評価型」に偏るリスク

褒めてくれる人、評価してくれる尊敬・理想とする人(メンターやロールモデルなど)の存在が前提のため、傍にいなければ成長を実感することがなく、向上心よりも役割を無難に果たすことを意識してしまう状態になる可能性があります。
 褒めてくれる親がいる子どもと、いない子どもの成長度を考えてみれば、イメージできるかもしれません。

他には、褒めてもらうことが目的になってしまうことで、成長という意図から離れていきます。例えば、親が褒めてくれそうなこと、喜んでくれそうなことにフォーカスしてしまう子どもです。

今まで好評価してくれていた人が突然、悪評価に転じたり傍からいなくなったりすると、やる気が失せたりします。逆上したり落胆したりすることもあるでしょう。
「他者評価」は、常に人間関係の境遇によって左右されてしまうため、社交性やコミュニケーション能力などがポイントになってきます。

この3タイプを意識することに注力するというより、自身のモチベーションアップにつながるタイプは何かを理解し、成長の機会を増やしていくことが必要だと思われます。

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