セグメンテーションSegmentation)」は、マーケティングのプロセス「STP」の一つであり、マーケット(市場)の細分化を行なうことです。これは、ターゲットをマス(大衆)にするのではなく、多種のカテゴリー・属性・要素によって分類を行ないます。その中から、自らの理想の顧客として選別する意味合いも含めて、ターゲットを決める行為になります。

STPとは

マーケティング・プロセス「R-STP-MM」の中の「STP」で、

マーケティングプロセスSTP

Segmentation(セグメンテーション)

・・・市場の細分化を行います

Targeting(ターゲティング)

・・・ターゲットとなる顧客を絞り込みます(詳細はコチラ

Positioning(ポジショニング)

・・・市場上での位置を明確にします(詳細はコチラ

になります。

この「STP」は、時代背景の中で変化していく市場を見定め、大衆全員相手のビジネスではなく、ターゲットを絞り(選択し)、経営資源を集中させる目的があります。

今回は、その一つである「セグメンテーション」について説明します。

 

マーケット・市場のセグメンテーション

「セグメント」とは、部分の意で、分類化することです。

marketing_stp_s

 

“マス”が大衆という概念で、 それをあるカテゴリー(属性・要素)ごとに細分化することを「セグメンテーション」と言います。

そのカテゴリー・要素のセグメントは、供給側(売る手側)がある程度決めればいいのですが、従来の基本セグメント方式で、「2軸4分類」となる「デモグラフィック変数」と「サイコグラフィック変数」がありますので、その確認をしておきます。

 

セグメンテーションにおける変数

 

現在も使用されている「デモグラフィック変数」(人口統計学的属性)となる性別、年代、地域、世帯構成などのセグメントと、「サイコグラフィック変数」(心理学的属性)となる価値観、嗜好性、ライフスタイルなどのセグメントになりますが、以前の高度経済成長時代は、「デモグラフィック変数」が主となりマーケティングが行なわれていました。

例えば(今もあるようですが)当時は、年齢、性別の区分として、F1層=20歳〜34歳女性、M2層=35歳〜49歳男性・・・・のように、大まかなセグメントでマーケティングがされていました。

しかし、生活水準が豊かになるにつれ、嗜好性、ライフスタイルなどが変化し、さらにはインターネットの普及によって、情報共有、情報収集が容易かつ頻繁になったため、性別、年代、地域を超えたカテゴリー(属性・要素)がコミュニティレベルで増加し、また、所得の高低、意識(惚れ具合など)の高低なども大きく関与する複雑なセグメントが行なわなければならない時代になりました。

イメージ的には下図のように、インターネット普及前と普及後の分衆、コミュニティが完全にバランスを崩した一種のイメージです。

セグメンテーションの変貌,デモグラフィック,サイコグラフィック

 

普及前は、男女別、そして年代別というデモグラフィック変数が主で、普及後は、所得の高低、意識(惚れ具合など)、多趣味、価値観などのコミュニティ。

実際の市場(マーケット)でも、40歳代、50歳代の女性が、若者ファッションを購入し、10歳代、20歳代が、高級ブランドを身につけ、外食を増やし、セレブが100円ショップやファストファッションで買い物をしています。

また、通販・ダイレクトショッピングで、年齢や性別関係なく遠方の品物あるいは密かに欲しいモノが手に入る時代なので、データ集計することもままなりません。

今や、何がヒットするのか、読めない時代になりました。

過去の企業主体の市場動向ではなく、完全な消費者主体の動向です。

従来の「デモグラフィック変数」と「サイコグラフィック変数」のバランスとともに、多様化したライフスタイルに適したセグメントのできるカテゴリー(属性・要素)を考察して、「セグメンテーション」を行なうことになっているということです。

その参考として、いくつかのカテゴリー・属性を見てみたいと思います。

 

Japan-VALS

セグメンテーション,STP,JapanVALS,ライフスタイル属性

 

10のカテゴリーに細分されていますが、伝統尊重派、社会達成派、自己顕示派、革新創造派を意識することがポイントです。

お気づきの通り、イノベーターアーリーアダプターとなる市場属性ですので、この属性配分は、確実に抑えておく必要があります。(・・・インベーダー、アーリーゲーターではないですからね。)

さらに、ライフスタイルを分類したものが次のものです。

 

プラマーによる「ライフスタイルの次元」

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これは、Plummer(プラマー)による「ライフスタイルの次元」を現したものです。

人は、普段どのような活動をしているのか、人は、身の回りに対してどのようなことに関心があるのか、人は、どのようなことを考え、意見を持っているのか‥‥など、それらを分類し、そしてデモグラフィックを考慮したセグメントになっています。

これらを組み合わせることにより、細かいセグメンテーションができます。

 

主婦のサイコグラフィック属性

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これは、R.ジフによる主婦を前提としたセグメント方法です。サイコグラフィック属性の価値観を主とした内容になっています。ですから、それにデモグラフィックを掛け合わせて、セグメンテーションすることをおススメします。

 

Haleyによる「ベネフィット属性」

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これは、消費者が望むベネフィットを属性化し、それに適したセグメントをしようというものです。

上図は、練り歯磨きを例として出してありますが、各プロダクトのベネフィットを分析、把握し、どのベネフィットに対して、消費者が消費行動を起こしたのかをリサーチしながら、そのベネフィットを一つの「価値またはウォンツ」として、新たな開発に取り組む‥‥ということになると思われます。

 

あとがき

ライフスタイル、価値観、趣味、嗜好などに合わせたセグメントを考えていくことで、より理想の顧客をターゲットとしていくことが出来、それによって、ビジネスを行なう際のプロモーションのコスト、労力を集中させることが可能になります。

「セグメンテーション 」は、ターゲットを定めていく上で、やりやすい方法を選んで下さい。

ただ、「セグメンテーション」を行なう際の留意点が、コトラー氏から提唱されています。参考にして下さい。

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