「誰に」の「誰」とは誰なのか?

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「市場(マーケット)を知る」ということは、そこに存在している人を知ることです。
ですから、ビジネスにおける「価値と価値の交換」をする相手を知ることです。

誰に」対して、自らの価値を提供するのか・・・という点において、その「誰に」とは当然「お客さん(顧客)」ということになります。

では、その「誰に」の「誰」とは、あなたにとって「誰なのか?」ということについて探っていこうと思います。

20世紀と21世紀では、この「誰」の定義が変わったと言えます。20世紀では、「誰」は大勢の人、いわゆる「大衆」でした。しかし、個人のライフスタイルの多様化、および商品の過剰供給により飽和状態になり、21世紀の「誰」は、「大衆」ではなく「少衆」になっています。

メディアと効果性

高度経済成長期においては、4マスと言われているテレビ、ラジオ、新聞、雑誌での4大メディアで大衆に向けて無差物に宣伝をしていました。

1950年〜70年にかけて一般家庭に、大衆生活に、ある程度のモノが行き渡ると、「欲しい製品」というニーズから、「欲しい機能」「好みのデザイン」「個人、家庭に合うタイプ」と言った、細かい各々のウォンツが多品種市場に転換していきます。

個人の趣味、嗜好、ライフスタイルなどに合わせた市場へと変貌し、さらにテレビショッピングやカタログショッピングなどがさらに市場の分散をすることになります。

これは、現在も当てはまると私は考えているのですが、否定的な意見もあり、というより4マスメディアや大企業にとっては否定しなければ困る、ある論争が1980年に起きました。

それが、「大衆崩壊論」と「少衆・分衆論」です。

大衆相手とするマーケットは崩壊し、趣味、嗜好、ライフスタイルなどによってできた一種のコミュニティ、分衆がマーケットとなるという概念です。

これは、インターネットが普及することでさらに加速したと言えます。

現在もこの4マスは活用されていますが、効果性が不明であり、最近のインターネット、スマホの普及による通販・ダイレクトショッピングなどによるセールス手法が確実な効果性を見せ、”企業と大衆”という構図から、”企業と個人”という構図への変革は明らかです。

「誰に」の「誰」は、大衆相手ではないということになれば、「誰に」というのは、具体的な個人であると考えるべき、という概念が広がっていきます。

前回の「マーケティングの手始めに(3)」で、人の「ニーズ」「ウォンツ」の概念が理解できたことと思われます。
それを踏まえた上で、「誰」を「誰に」するのか、基本的なことを理解します。

別ページの「マーケティングを理解する(全体像)」の後半にて、「3W1H」の最初に、「WhyWhom」の設定をすることが優先であると説明させて頂きましたが、その「Whom」が「誰に」に該当します。

マーケティングにおける3W1Hのプロセス,marketing

ビジネスを行なう上での目的や使命の中に、「誰」のために行なうのか?ということです。

「誰」を助けたいのか?

「誰」を喜ばせたいのか?

「誰」を満足させたいのか?

具体的な一人を絞っていくことが、一つの鍵となるのです。

この「誰」を間違えてしまうと、当然ビジネスにならない‥‥ですが逆に「誰」を掴めることで、ビジネスは大きく展開すると言えます。

一人に絞る、と言っても同じような悩みや課題をもつ人は多数だと思います。一人に絞った上で、そこからさらにリサーチしていくことはなりますが、先ずは、具体的な一人がいれば、次のプロセスへ進んでいけます。

この「誰」を絞っていくプロセスを、一般的に「ターゲティング」と言い、コトラー氏の「STP」のプロセスの一つになると考えてください。

STPとは

Segmentation(セグメンテーション

・・・市場の細分化を行います(詳細はコチラ)

Targeting(ターゲティング)

・・・ターゲットとなる顧客を絞り込みます(詳細はコチラ

Positioning(ポジショニング)

・・・市場上での位置を明確にします(詳細はコチラ

マーケティングプロセスSTP

この「STP」は、時代背景の中で変化していく市場を見定め、

大衆全員相手のビジネスではなく、ターゲットを絞り(選択し)、

経営資源を集中させる目的があります。

そのために、企業にとっても個人起業家にとっても、この「STP」がマーケットの心を掴むかどうかの重要ポイントになったわけです。

「誰に」提供していくのか、ということを考えた時、常にその商品・サービスを「誰に」使って欲しいのか‥‥というふうに考えることになり、そのためには、「誰に」を見つける「STP」を理解する必要があるということを強調しておきたいと思います。

それを踏まえた上で、そのプロセスとなる「R−STP−MM」を別ページで解説していきます。

「R−STP−MMを理解する」はコチラ>> 

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