セルフ・マーケティング全体像の続き

「セルフ・マーケティング」全体像に関する続きです。

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セルフ・マーケティング』とは自分自身の価値を理解し、伝え方や売り方を考え実践することとして、具体的な方法をセクション毎で考えていきます。

セルフ・マーケティングでのライバル

前回の「セルフ・マーケティング全体像」では、「ターゲット」と「自分自身」のみで説明しました。

セルフマーケティング
セルフマーケティングの基本

今回は、元々の一般的マーケティングの概念(下のイメージ図)をもとに考えていきます。

マーケティングの一般的な定義
一般的なマーケティング定義のイメージ

つまり、前回の説明に追加するのは「ライバル」(公正な競合相手)の存在です。
 法や市場原理などに基づく公平かつ対等な競合相手、競争相手ですが、共存共栄できるお互いに切磋琢磨する関係でもあります。

セルフ・マーケティングにおいてライバル(公正な競合相手)の存在は、活動する上でプラスにもマイナスにもなります。意識しないわけにはいきません。

セルフマーケティング3者間の関係
セルフマーケティング3者の関係

ライバル」の存在を意識することでマーケティングの方向性が変わります。
 例えば「ライバル」が全くいないマーケット・市場では “ビジネスにならない” と言えます。
 需要がない可能性もありますので、ズレがないようにする必要があります。

「ターゲット」と「自分自身」の重なる箇所がビジネスになります。当然、自分自身の位置に別人が入り込んでも同様です。
 つまり、実際の活動の中で「ターゲット」「自分自身」「ライバル」の3者間が関わっていることを理解しておく必要があります。

そこで、この3者間の関係性を示す捉え方として参考になるのが、次の『3C分析』というフレームワークです。

マーケティング3Cを参考に

マーケティング3C分析の概念図

マーケティング「3C」分析とは、「Customer(顧客・相手・ターゲット)」「Company(自社・自己)」「Competitor(競合者・同業他者)」の3者をリサーチ・分析するカテゴリーとして、広く利用されています。

前図『一般的なマーケティングの概念』にある「マーケット」「プロダクト」「ライバル」は、供給側の観点からすると、この『マーケティングの3C』の構成に該当すると言えます。

成果を出すためには分析(リサーチ)は欠かせません。
 昔、「マーケティングとは、リサーチだ!」とおっしゃられる方もいたほどです。(実質的に、リサーチはマーケティングプロセスの一つですが、比重が大きい。)

この3者を理解していくために、複数ページで詳細を解説しています。

ライバルとの競争領域

マーケティング,競争,売れる,探す

「ターゲット」「自分自身」が重なる箇所がビジネスになることを意味した時に、「ライバル」との(3者が)重なる部分は、ビジネスにおいてライバルとの競争が生じている、と考えることができます。

ライバルが多ければ多いほど、競争が激化している状態です。これがいわゆる「レッドオーシャン」と呼ばれる領域です。

「レッドオーシャン」となる競争エリア(領域)を避けながら、売れるモノ、売れる場所、売れる方法などを探す(創る)ために、マーケティングの各プロセスをこなすわけです。

ビジネスとして優位な立場を確保するために、ライバルとの激しい競争(例えば価格競争など)を避けるような状況(もしくはライバルとの競争に勝てる状態)を作り上げること(「ブルーオーシャン」と呼ばれている領域の確保)が、マーケティングの本質になります。

「レッドオーシャンとブルーオーシャン」の詳細はコチラ>>

別の言い方をすれば、ライバルとの「差異化」(差別化と区別するもの)や「違い」 を自分自身で創り上げることです。
 そのためのプロセスの一例として、「セグメンテーション」「ターゲティング」などがあります。

補 足

差異化」と”差別化” の区別は、使い方が人それぞれであるのが実情。
“差別化” の “差別” のワードがネガティブ的に差別を連想してしまうことを理由に、「差異化」を使っている人もいます。
「差異化」と “差別化” は同類として、それに対して「違い」というワードを別途使う人もいます。
当方では、コモディティ化している “差別化” に対して違いを出すために、「差異化」(または違い)を使用しています。

「差異化」と “差別化” の区別
価値の転換あるいはライバルとの相違が「差異化」であり、プロダクト要素の同質的差別化を “差別化”」とします。

この「マーケティング」のプロセス(手順)を分かりやすく、かつフレームワーク化されているのが、現代マーケティングの父フィリップ・コトラー氏による「R−STP−MM(−I−C)」です。

r_stp_mm

「R-STP-MM」についてはコチラにて解説>>

セルフ・マーケティングは手法より戦略

セルフ・マーケティングの手法・戦術は、あるタスクに特化した数多くのテクニックがあります。例えば、

  • ソーシャル・マーケティング
  • メルマガ・マーケティング
  • Facebookマーケティング
  • Twitterマーケティング
  • ペルソナ・マーケティング
  • YouTubeマーケティング
  • バズ・マーケティング
  • ダイレクト・マーケティング
  • Webマーケティング
  • ブログ・マーケティング
  • アフィリエイト・マーケティング
  • インターネット・マーケティング
  • 動画マーケティング
  • バイラル・マーケティング
  • マス・マーケティング
  • ステルス・マーケティング .etc

このような手法・戦術(How to)のノウハウからスタートすることは、自動車教習所に通わず、他人の真似で仮免試験を受けるようなものです。成果を出しにくく、ハイリスクと言えます。

ビジネス界では、手法・戦術の上位概念として ”戦略” (マーケティング戦略)が必要です。戦略なきビジネスは長続きしません。

可能な限りリスクを減らす(リスクマネジメント)ためにも、揺るぎないビジネスコアとなる「3W1H」を明確かつ適切に確立していくことが無難であると考えます。

「3W1H」についてはコチラ>>

セルフ・マーケティングの活動

日本マーケティング協会がマーケティングを『総合的活動』としているのは、実践するプロセスが複数あるからです。
 それは、米国マーケティング協会(AMA)の定義でも理解できます。

マーケティングとは、顧客、依頼人、パートナー、社会全体にとって価値のある提供物を創造・伝達・配達・交換するための活動であり、一連の制度、そしてプロセスである。

アメリカマーケティング協会より

創造・伝達・配達・交換するための活動』『一連の制度、そしてプロセス』とあるように、一つのことを指しているのではなく、複数のプロセスが複合的に関わっているわけです。

セルフマーケティングによるビジネス全体像
セルフマーケティング全体像

売れるモノ、売れる場所、売れる方法などを探す(創る)ためのプロセス活動を抜かりなく実施することで、成果は生まれてくると信じています。

セルフマーケティング全体像とカテゴリー
総合的活動のイメージ図

必要に応じたある程度のマーケティング活動プロセスをこなし、ビジネス(商売)という日々の活動を進めていくことになります。

下の図のように、日々の活動は「①アクセス=つながる活動」「②アグリー=深める活動」「③アクト=高める活動」です。
 これを当方では3A活動と称しています。

セルフマーケティングの活動

「3A活動」は休むことなく続くものでしょう。

これによって、ビジネスにおける【価値交換の場】の創造が確立されると考えることができます。

各セクションごとの更なる詳細については、別ページにて。

ビジネススキルのプロトコルキーリスト>>