マーケティングのリソース、シーズ分析
目次
「マーケティング」の前に知るべきこと
- 「誰に」の “誰” とは、誰のことか?
- 「何を」の “何” とは、何のことか?
- 「ライバル」とは、誰のことか?
これらを探ることになるのですが、それが
市場リサーチ
自分リサーチ
他者リサーチ
です。
マーケティングのプロセスであるリサーチに該当しますが、詳細は別ページで説明します。
今回は、その前に知っておいて頂きたいことがあります。
- 「何を」の私の「リソース・シーズ」について
- 「私(自己)」とは、そもそも誰なのか?
- 「誰に」の「ニーズ・ウォンツ」について
これらについて、詳しく解説していきたいと思います。
ご存知の方も、再確認の意味でご覧ください。
自分自身・自己の「リソース・シーズ」とは
「何を」は、会社または個人の商品・サービス(無形・有形)ですから、そには、リソース、シーズが不可欠です。
リソースやシーズは、個々人で違うわけですが、自分自身で理解しておく必要があります。
自分の持ち得る力を超えることは出来ませんが、周囲の力を借り、掛け合わせることにより超える力を出すことが可能になるからです。
その力を「ケイパビリティ」と呼んでいます。
「ケイパビリティ」とは?
「実現可能力」です。
“潜在能力”、“行動力”全ての力です。場合によっては、“(自分の)強み” とされる場合もあります。つまり、「何が出来るのか?」ということです。
もし、自分にはそんなことはできないと思ってしまうと、それで本当にできなくなってしまう。
しかし、もしできると信じたならば、たとえはじめはそのような能力がなかったとしても、それをなし遂げる力を得ることができるのです。
自分一人の力には限界がありますが、周囲の社会的リソースと連携することにより、レバレッジなどが起こり得る状態になります。
ケイパビリティは、経験を積めば積む程、人脈が広がれば広がる程、大きくなっていく力だということが言えます。
先図にもあるように、リソースなどはインプットですが、ケイパビリティはアウトプットでなくてはなりません。
活動しなければアウトプットになりませんので、知識やスキルがあることがケイパビリティではなく、アウトプットしてこそ、ケイパビリティになるのです。
ゆえに、「実現可能力」です。
これは、全ての方が持っています。
「ない」ということはなく、何かしらの力があるということを信じ、そのケイパビリティがカタチとなった時、マーケットに提供できる「価値あるモノ」が創造されていくのです。
ケイパビリティの花
ケイパビリティを花に例えることがあります。
根がメンタルスキルなどで、これまでの経験や思考などの要素の中で、必要なモノを吸い上げます。
茎(プロセス・セルフマネジメントなど)を施し、また葉(外部とのコミュニケーションや情報収集など)により外部リソースを投入し、そして、花として、ノウハウ・才能・アイデアを開花していくのです。
奇麗に咲かせたり、沢山咲かせたり、大きく咲かせたり、カラフルに咲かせたり、珍しいものを咲かせたり‥‥個々人で違うケイパビリティの花を咲かせることになります。
また、月日が経つに連れて、その花は進化をしていくのです。
それが、ケイパビリティであると考えてください。
先ず、ビジネスやマーケティングを行なう前に、このケイパビリティの抽出プロセスが必要です。
ケイパビリティ=実現可能力を自らが理解していなければ、間違った方向へと進んでしまうことにもなるからです。
個人(会社)的リソース、シーズ、社会的リソースなどを見極め、「何が出来るのか?」を把握していくことになるわけです。
自身のことを理解していない場合もありますので、整理しましょう。
ケイパビリティの抽出
ケイパビリティを抽出することで、「私は何が出来るか?」を明確にします。
その前の、注意点です。
<注意点>
- 自分の既成概念は、(一旦)隅に置いておく
- 他者と比較しない(競争するわけではないので、主観的に)
- 感情的にならない(劣等感に襲われないように)
- ためらわない(欠点、嫌な部分も見えてくるので)
- 素直に受け入れ、行なってみる(自己受容)
- とにかく、時間をかける(怠慢にならない・いい加減にならない)
紙を用意して書き出します。(スマホ・PCでもOK)
可視化することが大事です。
<抽出方法>
- できること・得意なこと・やりたいことを、10個以上抽出
- 不得意なこと・やりたくないことを、10個以上抽出
一般的な実務的スキルでなくてもいいのです。
例えば、他人の話しを聴くことにより、すっきりさせることができるとか、本を読んで、すぐに感想を書くことができるとか、朗読が好きとか、ゲーム攻略法を自分で探すことができるとか、子どもを5人育てた経験があるとか‥‥。
先ほど書き出した内容を、次の図のようなマトリックスに分けます。
ケイパビリティをせっかく抽出しても、やりたくないこと、楽しくないことを始めたら意味がないため、やりたいこと、楽しいことを前提として進めていきます。
ケイパビリティとして実践していくためには、次の3原則を意識して下さい。