マイキャリアに役立つ原理原則3「喜怒哀楽」で人格がわかる

天下のこと、万変といえども、
吾が之に応ずる所以は喜怒哀楽の四者を出でず。
此れ、学を為すの要にして・・・

(王陽明の手紙の一節)

「人生は、千変万化。色々様々な喜怒哀楽のできごと。いかに喜び、いかに怒り、いかに悲しみ、いかに楽しむかこれが重要。」

という意味合いです。

問題は、「喜怒哀楽」だけで考えると‥‥「ただの感情でしょ!」となり、重みを感じない人が多いのも事実です。

喜怒哀楽

人生における「喜怒哀楽」に原理原則を持たせることが、人格、生き方を大きく左右するということを知ることがポイントです。

喜怒哀楽の仕草でその人が分かる

その人の「喜怒哀楽」の場面を見ることで、人物鑑定をしているものもあります。

「之を喜ばしめて、以て、その守を験す」
「之を怒らしめて、以て、その節を験す」
「之を哀しましめて、以て、その人を験す」
「之を楽しましめて、以て、その僻を験す」

by. 呂氏春秋より

心理学的では、

人格が最もよく現れるのは、その人が悲しんでいる時とも言われています。

また、怒りの場面においても、その人のセルフ・コントロール自体が見受けられます。

※「セルフコントロールの方法を理解する」の記事はコチラ

楽しむという域においても、その人の癖が大いに出ます。

その楽しさに偏ってしまう傾向が強いのです。

喜怒哀楽の激しさは、

その感情とともに実力までも滅ぼす。

by. シェイクスピア

「感情を出すな!」ということではなく、「感情のままに素直に生きろ!」でもなく、感情を知性と理性をもって出すことができるかどうか、で人の生き方の良し悪しとなるわけです。

感情については、アドラー心理学においても、本能的な感情のままで生きることは

「感情に支配されている生き方」とされており、

「感情に支配されない生き方」をススメています。

では、どうすればよいのでしょう?

喜怒哀楽のコントロール

「喜怒哀楽」のコントロールする原則は、コヴィー氏の「7つの習慣」にヒントが隠れていました。

それが、「刺激と反応」の関係です。

反応性モデル

動物は、その「刺激と反応」直接の関係で行動します。

人も「喜怒哀楽」を出す直前に、刺激となる事柄があります。

動物と同様、刺激に対して情動的に反応してしまうこともできます。

ただ、人間には進化した脳と理性があります。

刺激に対する反応する前に、選択する余地があるのです。

人は、「刺激と反応」の間に「選択の自由」の存在があり、それを理解し、コントロール術を身につけるべきとしているのです。

7つの習慣,主体性モデル

この「刺激と反応」に関する2つのモデルについては、「7つの習慣で見る因果論と目的論」で、詳しく記事にしています。

その刺激となる事柄について、「何があったか」ではなく、「どう解釈したか」ということがポイント。

刺激となる同じ事柄が生じても、人によって反応が違うのは、解釈(理解)の仕方、アイデンティティの違いです。

そこに人格や品性、価値観などが現れるということになるのです。

普段何気なく使っている「喜怒哀楽」でも、原理原則に沿って出すか出さないかで変わってくるということを知ることが出来ます。

これは、人間関係を良好にするために重要なテクニックでもあります。

「喜怒哀楽」で失敗する生き方、ストレスを溜める生活より、「喜怒哀楽」で成功する生き方、豊かな生活を選ぶ方がベストだと思います。

「感情に支配される人」ではなく、「感情をコントロールできる人」になっていきましょう。

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