マイキャリアに役立つ原理原則2『諸悪莫作。衆善奉行。』
「原理原則」とは、「偉大なる常識」です。
誰かが勝手に「これが原則」と決めたことではなく、歴史的な事実として語られていること、と捉えてください。
今回は、次の格言についてご紹介します。
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諸悪莫作。衆善奉行。
「悪い行ないはしない。善い行ないをしよう。」
ということです。
誰でも分かっていることながら、悪いことはしなくても、善い行ないをすることは本当に難しいことです。
かといって悪事に徹底することもできない人とは
何もできない人間ということになる。
「積善(善行を積み重ねること)」や
「陰徳(ひそかに行う善行)」の教えが
昔からあるにも関わらず、日々の追われる生活の中では人に対する善行など行なうどころか、考えることさえもなくなってきています。
しかし、現在問題となっていることは、善と悪の判断が出来なくなっているということ。
「悪」とは、犯罪的な行為だけを考える人がいますが、犯罪以外の「悪」があることも知っておく必要があります。
「悪を知る必要はない」‥‥という考えの方もいるでしょう。しかし、「悪」を知らなければ、「善」の基準がありません。
極端なことを言うと、法律の中身が分からなければ、違法行為かどうかも分からないということになります。
悪はいつも抽象的に物の一面を見て全貌を知らず、
一方に偏して全体の統一に反する所に現はれるのである。
悪がなければ善もない。
悪は実在の成立に必要なる要素である。
「人に迷惑をかけなきゃいい」‥‥という価値観もあります。
その”迷惑”という概念も人それぞれの価値観によるものです。
人間ですから迷惑をかけてしまうことは多々あります。
誰が言ったのか知らないんですけれども、
人間はいるだけでお互いに迷惑なんです。
お互いに迷惑をかけあって生きているんだというふうに
認識すべきだってぼくは思う。
お互い様の気持ちをもって接することが大事だと思うのです。
勿論、そこには思いやりの存在が前提ですが。
「悪」は、自分のためにならないもの
と考えてください。
その例として、伊藤肇著書の「現代の帝王学」には、4つの患いが記されています。
(国に対してですが、国は人の集合体です。人も同様だと考えられます)
その4患とは、「偽、私、放、奢」です。
※ここから、私の解釈が含まれます。
「偽」
他人に対してだけでなく、自分に対しても嘘をいい、「偽の人生」を送っていること。
嫌々シゴトをしていたり、自分の主張もできなかったり、時には、自分の信念とは相反する行為であっても妥協してしまい、仕方なくやっているようなことです。
このような方は、大抵の場合ストレスを貯めてしまっている、あるいは、人の悪口や陰口、自分の失敗を責任転嫁したりしています。
「私」
「私利私欲、自己中心」的な生き方です。
他人のことは然程考えず、他人が迷惑と感じていても、自分の信念、価値観を強調し、他人を押しのける人です。
他人が絡んでいなくても、家に閉じこもり、あるいは好きなことばかりやっている人です。
このような方は、他人の気持ちを無視したり、他人のために行動するということはありませんので、「ありがとう」と感謝されることは殆どない生活でしょう。
「放」
放埒。行いや生活がだらしがなく、義務を果たさず、権利の主張ばかりすること。
楽(ラク)して生活したいということも同様です。
このような人は、人から信頼されていませんので、何かお願いされるということもなく、本人もそれが良いと感じ、人間関係が粗悪な状態であると言えます。
「奢」
今の能力や実力に適さない贅沢に溺れること。身分相当でない生活を送っているということです。
借金してまで贅沢することも当然ですが、貯金もせず、自分の欲望のままに資金をつぎ込むタイプです。一般的な収入なのに、ブランド品に凝る人も同様です。
このような人は、将来設計はなく、行き当たりばったり。また他人に対してもケチで厳しいため、人間関係における付き合い方も下手であるということが言えます。
この4患は、到底自分のためにはならないことです。
勿論、それ以外の「悪」もあるのでしょうが、それを「悪」と判断する知性、理性を養う必要があります。
人間において権力の感情と
権力を欲する意志を高揚するすべてのもの。
悪とは何か-
弱さから生ずるすべてのものである。
もし、前記の4患が自分の弱さからのものであれば、勇気を振り絞って、その弱さをぬぐい去ることも必要になります。何故なら、人は善より悪を行なう方が楽だからです。
悪を行わないためには、更なる、努力を必要とする
また、自分が善い行ないと思い込んでいたとしても、それが他人にとって迷惑であることもあります。
そこには、人間関係に欠かせないコミュニケーション能力とともに、その人を理解するという考察力や受容力が不可欠になります。
「原理原則」という「偉大なる常識」の習得が重要であるということです。
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