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キャリア・デザインは皆ができる
マイキャリア(My Career)を中・長期的視点で考え、人生のコーディネートを主体的、能動的に行えることは誰しもが可能です。
いわゆる「キャリア・デザイン」という実践的人生設計の考え方です。
その目的は自己実現、つまり自らの求める豊かな人生・生き方を歩むためであったり、自身の望むビジョンやゴールを達成することで得られる喜楽や自信、勇気のためであったりします。
仕事のためだけの能力を高めること、つまり会社内で必要な人材育成プロセスによるキャリア形成(キャリアアップ)が、キャリア・デザインの目的ではありません。
さらに、自分以外の他者がデザインしたものをこなす依存的な生き方ではなく、自分自身でデザインし実践していく主体性と能動性が本来の姿です。
そのためにも、『セルフ・コーチング』という自己制御・自己統制していくスキルを必要としています。
「キャリア・デザイン」による自己実現の産物(メリット)として「人間力」=「社会で生きる人の力」の醸成があり、実践プロセス(過程)で重要な能力となるのが当方が発信している「パーソナル・ケイパビリティ」(総合的な自己の実現可能力)です。
社会と環境の変化、生活の変化などにも順応しながら、多種多様の技能、能力、素質、経験、知識などを組み合わせ、活かしていく能力は「社会で生きる人の力」そのものではないでしょうか。
「キャリア・デザイン」をスタートする中で、ハード面の具体的な行動タスクは意外に見えてきます。ただソフト面の内面的なタスクは見逃しがちです。つまり、「人間力」よりも行動力や実践力、計画力などに重きを置いてしまうわけです。例えば、品性や人格、誠実さや清潔さなどは後回しにされていきます。「社会で生きる人の力」はいつの日か、仕事ができる人、稼げる人、事業で成功した人などの一部に後付けされてしまっているような気もします。
一人ひとりが自己実現したいビジョンや目的があるなら、そこへ向けて行動し、実現できれば良いと思います。
『悩んでいるだけで、どうしていいか分からない!』『行動してもうまくいかない!』という人は、自身に適した方法を知らない、もしくは方法を間違ってるかもしれません。
ここでは、軽い気持ちで少しでも前へ進んでいけるように取り組める、次の5ステップをご紹介します。
日々の活動5ステップ
(2)変わる
(3)定める
(4)企てる
(5)進む
この5ステップを単純に考えて、日々繰り返すことで慣れてくるでしょう。
知る
「自分を知る・今を知る・状況を知る・能力を知る・手段を知る・選択肢を知る・・・・」、つまり「知らないことを知る」ステップ。
『無知の知(=知らないということを知っている)』段階ではまだスタートできないために先ず、行動に紐づく道を知るというステップを踏みます。
『お試し行動=small Do』は、ここに該当します。
【知る】ための行動・・・例えば、インターネットや本で調べる、人に訊いてみる、行ってみる、見てみる、聞いてみるなど。実際に行動して、自分の五感で触れてみることになります。
自分自身の中で曖昧のままにするのではなく、納得する・同意するということが重要になってきます。
変わる
【知る】ステップで得られた新たな情報・知識などをもとに、意識を変えたり、考えを変えたり、また行動・行為そのものを変えたりするために、決意、決断するステップになります。
『お試し決断』が、このステップに該当します。
定める
進むべき方向、自己ルール、ビジョン、目的、目標、使命などを今日のレベルで定めていきます。
メンタル的なコア(目的や使命など)はシッカリ持って欲しいですが、方向性や目標などは後々修正しても問題ありませんし、逆に修正を繰り返していいと考えます。
『お試し思考』は、ココに該当するでしょう。
慣れてきたら、それらが明瞭になってきますので、最初から固めてしまう必要はありません。
企てる
方向性や目的地、ビジョンなどが決まったら、そこまでのプロセスや手段、戦略・戦術などを具体化していきます。テスト(試行)を行なうステップでもあります。
下見に行ったり、シミュレーションしたり、リハーサル的に仮実践したりすることです。
途中で確認(チェック)する計画も立てたりします。他の方にチェックしてもらうことも可能です。
想定しやすいリスクイメージも踏まえ、対策なども念頭に置いておくことも必要です。失敗しても問題ありませんから。
進む
実行・実践です。
テスト試行があれば、実行・実践との境界線はないかもしれませんが、計画に基づき、進めていきます。
進捗状況をチェックしながら、修正が必要であれば、その場で検討し、目的地までのプロセスを調整しながら、目標達成、計画実現のために、進行していくステップです。
経験したことは一歩成長したことになる
これらのステップによって、新たな経験は、次回にも繋げられる知識・知恵になったことは事実です。
大きめのイベントごとでなく、個人的な日常生活のことであっても、一つ一つの経験によって実現・体験できたことは、成長につながりますし、もし失敗したとしても、失敗した要因を把握し、受容することで、次に繋げられます。
この5ステップを、日々の生活の中で繰り返していくことで、スパイラル的に成長、向上していくと考えています。
先ずは、その気になって【知る】ための「お試し行動」を起こしてみませんか!?
といっても、では何を【知る】のか? 何を【変える】のか? 何を【定める】のか? どのようなことを【企てる】のか? どのように【進める】のか? と考えてしまうと結局行動できなくなります。
そのため、ある程度のヒントとなる項目を模索し、当方でステップごとのカテゴリーを定めて、具体化してみました。
それぞれバランスのよい能力(キャリア)アップを目指すための思考パターンの提案として、「成長プロセス5S」を考えたわけです。「成長プロセス5S」は、『キャリア・デザイン』実践における具体的なプロセスになります。
成長プロセス5Sとは
「成長プロセス5S」はキャリア・デザインをより良く促進するために、5つのプロセスに分類し、活動の都度行うことで自己の目的・使命を果たす(自己実現の)ためのベースとなる「メンタルスキル&静的キャリア&動的キャリア」をバランスよく修得かつ強化していく、自らの価値向上を図るサステナビリティ的な成長促進プランです。
次の「5S(=3S+2S)」をプロセスに沿って実践することで、年齢、場所、状況など関係なく、自己を成長させることができると考えています。
※「5S」の個々詳細については各ページで解説中。
「キャリア・デザイン」は、一時的・短期的なものではないため、スパイラルアップによって成長していく段階でのその場面・状況・状態に適する(要する)個人の各能力を見極めつつ、実践型のプランニング、または自己プロデュースしていくことに意味があります。
この「成長プロセス5S」のプランにおいては、
- 前進できない(一歩が踏み出せない)
- 変わりたいけど、変われない
- 勇気が出ない
- 変わらなければならない理由が見つからない
- どのように行動すれば良いのか分からない
- 自己啓発セミナーなどに参加しても変わらない
‥‥など、多くの方が抱える課題「マイナス3S」で悩んでいる人のための、初段階的かつメンタル的な成長を主としたプランになります。
成長プロセス5Sの全体要略
「成長プロセス5S」の5つのS(3Sプラス2S)は、誰にでも可能なプロセスです。
個々のSについては、 各ページで解説したいと思いますが、こちらでは全体像の要略を説明します。
先ずは、前半の「3S」です。
3S=「整理清算化」「志向化」「修得化」
この3つのSは、相互関係があります。どれかが弱いと、成長・向上が遅くなったり偏ってしまったりします。
この「3S」は、次の関係要素が多大に含まれます。
この「3S」によって、普段の活動に必要な「3K」を向上させます。
「3S」⇒「3K」
「志向化」によって「決断力」をアップさせます。
「修得化」によって「活動力」を実にしていきます。
「整理清算化」によって「考察力」が向上し、次に進むべき道(方向性・指向性)を明確にしていきます。
それ以降も「決断」「活動」「考察」の循環が起きます。この「決断力」「活動力」「考察力」が、成長プロセス「3S」で得られる主な力「3K」なのです。
「継続は力なり」
と昔から言われるように、途中で止めてしまっては停滞または衰退します。成長し続けることが重要なのですが、継続することが苦手だという人も多々いるでしょう。
問題は、何のために取り組むか‥‥なのです。
好きなことにチャレンジして3日坊主ってことはありますか?目的があるのに継続できないのは、どこかが欠落しているからです。(例えば、好きではない、本気ではない、など)
どちらにしても、我慢して継続するコトでは長続きしません。しかし努力は必要です。これは脳の性質や働きにも関係してくるのですが、続けていくために「習慣化」させる必要があるのです。
後半の「2S」についてです。
2S=「習慣化」「スパイラルアップ」
「習慣化」とは、その名の如く習慣にしていくことです。
「習慣化」されたものは、頑張ることではなく、無意識的に行動してしまう現象です。癖にするということです。
先ほどの「3S(3K)」を「習慣化」することで、自然的に成長し続けることになります。
「習慣」にはいくつかのパターンがありますが、それについては別途お話しするとして、先ず、生活レベルにおける習慣化は約3週間ほど、身体的な変化を求める習慣化(ダイエットや筋トレなど)は約3ヶ月ほど、そして思考の変革における習慣化は約6ヶ月ほどかかると言われています。
ですが、そこに情熱や信念、そして目的意識が明確にされてくれば、それほど難しいものではないと考えてください。人間は勝手に難しく考えてしまうために、次に進めないだけなのです。
より良い状態で「習慣化」するために、無理のないことから継続することになります。
また、人の成長とは、孤独に行なうことではありません。(子供の成長も同じであるはずです。)周りには必要な協力者、応援者、サポーターが存在します。「3S」を継続していく中で、他の人との関わりが重要になっていきます。
「修得化」の箇所にもありましたが、リソースとして「人脈」が増えてきます。というより、成長に必要な人脈を増やしていくことをおススメします。それは、友達という次元ではなく、目的や価値観などを共有する仲間だということです。
場合によっては、成長を停滞させる友達の取捨選択(会わないなど)も必要になります。
目的などを共有できる仲間、あるいは地域、社会との関わりの中で、独りでは成し得ないレベルに達することも可能になります。
それが、最後のS「スパイラルアップ」です。
「スパイラルアップ」とは、イメージ的には、螺旋(らせん)を描きながら成長していくイメージの方がわかりやすいでしょう。ただ、この「スパイラルアップ」は、「上を目指す」ということでなくても構いません。「横に広がる」でもいいですし、「厚みを増す」「専門性を磨く」や「関係性を深める」などのイメージでもいいでしょう。とにかく「スパイラルアップ」は現状維持ではなく、進化・発展することが目的です。そして、この「スパイラルアップ」においては「拡張力」が増していくことになります。
成長することにゴールはありませんし、(年齢的なピークは別にして)限界などもありません。成長度合いの大小も無関係です。昨日より今日、今日より明日・・・という感じで、1日1日成長し続けることが必要なのです。
そのために、自己だけではなく社会・地域・会社・仲間・家族との連係の中での成長を目指します。分かりやすく言うと、相乗効果(シナジー効果)によって成長を割増ししていくような雰囲気です。会社組織であれば所属する部署やチームメイトと成長する、あるいはクライアント(お客さん)と共に成長していく共生的発展もあるでしょう。家族と協力して、家庭内のみならず近所・地域に貢献していくことで成長することもできます。コミュニティ参加でも同様です。人脈が広がる、深めることで、自らが大きく成長することは間違いありません。ただし、目的や使命をしっかりと持っている場合です。
そのプロセスの中で、何かの目標があり、そこに達した時が成功であるならば、成長し続けることで、成功も徐々に大きくなるのではないでしょうか。
「2S」⇒「2K」
この後半の2S「習慣化」と「スパイラルアップ」をもたらすことで、当然能力は高まっていきます。2Sによる2K「継続力」「拡張力」も増していきます。
成長プロセス「5S」によって得られる主な能力「5K」です。
これが当方で提案している「成長プロセス5S」です。
成長プロセス5Sの詳細
「5S」の個々詳細については、各ページで解説しています。
この「成長プロセス5S」による「キャリア・デザイン」の実践の中で身に付く能力が、個人個人で違ってくることは当然の話しです。ペースも違ってきます。ですから、他人と比較する必要はないのです。勿論、目指すべきロールモデルやメンターの存在はポイントですので、それらとの比較は参考になると思います。
ただし、バランスは重要です。下図を見て頂くとお分かりになるのですが、
・「整理清算化」によって向上されるのは「静的キャリア」
・「志向化」によって強化されるのは「メンタルスキル」
・「修得化」によって熟成されるのは「動的キャリア」です。
この「3大キャリア」のバランスが、人間力=「社会で生きる人の力」の向上に大きく関わってきます。
如何でしょう?
難しいことではないと思うのですが‥‥でも、難しいんです。
それは‥‥人間は弱い生き物だからです。楽を選びます。諦めます。続けるためには、仲間が必要だということになります。
「キャリア・デザイン」を行なうためには、互いに成長し合える仲間を見つけることが継続できるポイントです。
是非オリジナルの「キャリア・デザイン」を実践していきませんか。