PDCAよりも効果あり!?「TEFCAS」思考法

実践的思考法の一つ「TEFCAS」をご存知ですか?

マインド・マップ考案者トニー・ブザン氏によって提唱されているものです。

※マインド・マップについて説明すると、話しの脱線になりますので、記事下に参考図を載せておきます。

概要は次にようなことです。

rial     (トライアル=試行)
vent     (イベント=実行)
eedback  (フィードバック=反応)
heck     (チェック=点検)
djust    (アジャスト=調整)
uccess   (サクセス=成功)

tefcas思考,トニーブザン提唱

 

日本企業や学校教育では「PDCA」サイクルが知名度の高いフレームワークですが、もともと品質管理(QC)などの継続的な改善手法です。すでに事業が進んでいる状況下では有効的ですが、新規事業、アイデア実現のためには不向きです。そのため、「TEFCAS思考」が有効であると考え、おススメしています。

 

「TEFCAS思考」は、最初にSuccess(サクセス=成功、目的や目標達成)を明確にイメージすることから始まり、そこに向かって行動していくプロセスです。

 

関連する選択肢を見つけたら、可能な限り全てTrial(トライアル=試行)します。

新しいことへのチャレンジという点では不安などもあるでしょうから、それについての見本・模範となる人・コトを探し出し、モデリング(真似る)していくことが、容易なトライアルになります。

事業であれば、模範となる同業者をモデリングしてみることです。

 

そして、適宜な方法を見つければEvent(イベント=実行)していきます。

この取り組みの際、最初からこれで成功するという強い思い込みはない方がいいでしょう。

試行錯誤というイメージで、“トライアンドエラー”の繰り返しです。

新チャレンジであるために、多くの時間とエネルギーを費やすかもしれませんが、Success(サクセス)に達するためには必要なプロセスとなります。

 

その実行・実践の結果をFeedback(フィードバック=反応)として受止めます。

ここでの結果には、「失敗」という概念はありません。フィードバック=反応です。

最初にイメージしたSuccess(サクセス)を指向として、上手くいっているのか、いっていないのか、を判断する情報(材料)です。

そのため、フィードバックは具体的でなければなりません。

 

フィードバック情報をCheck(チェック=点検)して、上手くいっている理由、上手くいっていない理由などを分析します。

数値だけの判断をしないことです。

モデリングとなる人・コト・同業者などがあるのでしたら、比較すること(ベンチマーキング)も目安になりますので有効です。

先行者には及ばないはずですが、進捗状況を確認するという分析基準になるでしょう。

 

そして、そのチェックができましたらAdjust(アジャスト=調整)です。

何が間違って、何が不足し、どこがズレているのか……これらを調整するために行動します。

この調整が最初にイメージしたサクセスへと結びつきます。

 

最終目的・目標に達することができたら、Successサクセス=成功です。

ここまで継続することが重要ですが、ここに辿り着かない場合は、「TEFCAS」を実践する以前の心幹メンタルスキルの構成ができていないということになりますから、自己の立て直しを図る必要があります。

 

例えば、

家族のためにマイホーム購入を決意します。

その際、既に頭の中でマイホームの理想のイメージが生じます。

夫婦でワクワクしながら会話することになるでしょう。

予算、土地(環境)なども具体的にしていきます。

最初から、不動産へモデルルーム見学をする人もいるのですが、やはりマイホームへの支払い、その後の生活などが可能かどうかを把握しておく必要があります。

職業や勤続年数などによっては金融機関もお金を貸してくれない人もいるからです。

理想のイメージ(サクセス)とは、マイホーム自体だけではなく、その後の生活(通勤・通学、家族関係、地域との関係など)を含めたイメージでなければなりません。

そのサクセス・イメージが具体的かつ明確になれば、資料やインターネットで情報を収集し、自分のイメージに合うモデルルームなどや土地などを何軒も何ヶ所も見学・調査に行くことでしょう。

新築の場合、不動産は(土地があれば勝手に)建築プラン・設計図を作成します。これがトライアル=試行になります。

その中からイメージに適した物件などを不動産と具体的に折衝することになります。これがイベント=実行です。

土地、家の設計の段階で、広さ、間取り、方角、パーツ(キッチンなど)、色等を具体化していくのですが、色々と加えたいものが出てくると、見積りを出された時に予算オーバーなどが大いにしてあります。これがフィードバック=反応の段階です。

予算もさることながら、不動産営業の対応、納期、税金、土地や近隣地域の課題などが明瞭になってきますので、それらをチェック=点検・分析しながら、自分のイメージに近づけるために調整していきます。

イメージとかけ離れてしまえば、不動産を変更する等、実行の段階へ戻ることもあるでしょうが、高額のマイホームを手に入れるためには妥協できない部分も多々ありますので、試行錯誤しながら、最終的にイメージするサクセス=成功・達成へと結びつけます。

マイホームができたらゴールではなく、新しい生活に満足するためのプロセスは続きます。

 

これが、「TEFCAS」の考え方ですが、それほど難しいものではなく、サクセス・イメージ(これがセルフ・イメージになる)が、プロセスを実行する上での重要な基準になるということです。

一度、試してみては如何でしょうか。

 

 

 

【トニーブザン発案のマインドマップ】

※下図の出所は、Wikipediaです。

マインドマップmindmap