「関心の輪と影響の輪」はエネルギーの使い方

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影響の輪,関心の輪

関心の輪と影響の輪

7つの習慣「関心の輪と影響の輪」

スティーブン・R・コヴィー氏による「7つの習慣」にて、『関心の輪(circle of concern)と『影響の輪(circle of influence)について書かれていますが、これは、日常生活において人はエネルギーをどこへ注入(集中)しているのか? と考えることができます。

この “エネルギー” とは、自分に与えられた時間、自分自身の意識・思考、身体的な体力、自分の能力、自分の保有するお金などのリソース(要素)などと捉えてみてください。
 

先ず、社会で生きていく上での全ての事象・物事の中(政治・経済・天災などの環境、仕事や老後、人間関係、食事・健康・美・老化、スピリチュアルや信仰など)で、人は関心のあること(もしくは意識を向けていること)と、無関心のことがあります。当然、無関心なことにはエネルギーを使うことはありません。

つまり、個人が関心を持っている(もしくは意識する)事象・物事の全てについては、「関心の輪」という領域になります。
 個人の “エネルギー” は、この「関心の輪」に属する事柄に費やしていると考えてください。

そしてこの「関心の輪」の領域内では、個人が直接的または間接的に影響を与えることができる「影響の輪」という領域が存在します。当然それらにも個人の ”エネルギー” が注入されていくわけです。

さて、今回の問題は、「影響の輪」の領域と、それ以外の領域に注入するエネルギーの使い方のバランスです。

「変えられること」と「変えられないこと」

「関心の輪」の中には、自分自身によって「変えられること」と「変えられないこと」が混在しています。

変えられること」は意識的、意図的、主体的に考え、行動することで変化が生じることです。
 「変えられないこと」は、どんなに努力しても、意見や文句を言っても、変化が生じない、あるいは変化が生じる可能性はあるけど膨大な時間と労力を費やすこと、などです。

前者は「影響の輪」の内側に属し、後者は輪の外側に属します。

それでは、人は自身の保有する有限の ”エネルギー” をどこへ、どれだけ使っているのでしょうか?

「変えられないこと」とは?

変えられないこと」とはなんでしょうか?

身近に感じる誰もが分かりやすい例として、“自身の過去” があります。

過ぎ去った時間、過去の失敗、過去の経験などの事実を変えることは不可能です。
 もし、ドラえもんからタイムマシーンを借りられたとしても、バック・トゥ・ザ・フューチャーのデロリアンでタイムトラベルができたとしても、過去を変えてはいけません草

変えられないはずの過去の出来事に対して、脳と心の中で引きずり、多くの “エネルギー” を使うことは効果的なのでしょうか。

  • 失敗して長期間クヨクヨしている人
  • 後悔ばかりしている人
  • 失敗が怖くて次に進めない人
  • 元カレ・元カノに付き纏う人
  • 「昔は良かったなぁ〜」が口癖の人
  • 以前の有志を自慢げに話す人
  • 以前の方法や考え方に拘る人
  • 根に持つ人

など。
 このようなことが頻繁にある場合は、過去にあった事実についての一片の “記憶” によって、自身が影響を受けていると言えます。そこへ “エネルギー” を費やしても、過去の事実は何ら変化が生じません。

分かりやすいもう一つの例として、 “他人” があります。

  • 部下を思い通りにしようとする人
  • 思い通りにならないと怒る人
  • いじめ、パワハラする人
  • 理想の妻にしようとする夫
  • 「勉強しろ!」と口癖のように言う人
  • 虐待、DVする人
  • 人の悪口、愚痴を言う人
  • 「あの人は間違っている」と言う人
  • アドバイスをしたがる人
  • 正義中毒になりやすい人

など。
 他人の考え方、信念、価値観、行動、癖、嗜好などは簡単に変えられるものではありません。そのようなことは本質的に分かっていると思うのですが、自己制御できていないのでしょうか。無駄に “エネルギー” を投入しています。
 意識すればするほどフラストレーションが貯まり、「なんでお前は、そうなんだ」「なんで、分かってくれないの」「なんで俺の言うことを聞かないんだ」と爆発してしまう状態にまで、自身を追い込んでしまうこともあるわけです。最悪、暴力・威力・拘束などで他人を変えようとする人が存在することも、紛れもない事実です。

その他の「変えられないこと」としては、政治、経済、社会、地域、法律、先祖・両親、天気、天災など数多くあります。

他者に影響される生き方

これらのような変えられないことにエネルギーを使っている場合、変化に乏しい「影響の輪」の外側でエネルギーを放出している(垂れ流し状態)ということになります。
 無駄なことに莫大なエネルギーを費やせば、フラストレーションは増え、不安や怒りの感情が溢れ出し、責任転嫁したり八つ当りしたり、時には生活のリズムが崩れ健康を害し、悪化すれば精神的鬱にもなることさえもあります。

変えられないことにエネルギーを多く使う人は、反応的な生き方と捉えることができます。つまり、自分自身以外の他者に影響され続けている生き方と言えます。

逆に変えられることにエネルギーを多く使う人は、主体的な生き方としています。

影響の輪と関心の輪の関係

反応的な生き方をする人は、「影響の輪」の外側になる変えられないことにエネルギーを使用していますか、次第に「影響の輪」は萎む状況になります。結果的に他者に依存している、左右されている生活となり、そこに幸せや楽しさは減っていくことでしょう。

主体的な生き方をする人は、変えられることにエネルギーを注入するため、日々変化が生じていきます。つまり「影響の輪」は拡がる一方です。

「変えられること」にエネルギーを使う

もっとも分かりやすい例としては、“自分自身” です。

このように伝えると、中には、親は変えられないとか、名前は、性別は、‥‥などとムダなことにエネルギーを使う人もいますが、それを変えられないことと思えばエネルギーを使わないよう行動すればいいことであって、自分自身の変えられることにエネルギーを使うということ、になります。

知識、時間(の使い方)、人脈作り、ロジカルシンキングの鍛錬、スキルの工場など、変えられることは沢山あります。
 ビジネス本や哲学書を読むだけでも、読む前の自分から変わっていることでしょう。時間管理(タイムマネジメント)をするようになれば、時間管理していなかった時の自分より成長しているはずです。

自分自身が変わることによって、相対的な周囲もいつの間にか変わっていくこともあります。それは直接的に影響を与えたわけではなくても、自分の行動や変わっていく状況を観察して影響を受けていく傾向、という相乗効果です。

なぜ「影響の輪」に「影響」のコトバが使われているのか?

それは、主体的な自分自身の変化によって、その周囲に影響を及ぼしている、周囲が影響を受けている状況になる。だから「影響」のコトバが使われているのでしょう。つまり、「中心的な存在」になっているということです。

中心的な存在になりたいためにそのように行動するのではなく、「主体的な生き方」をすることで中心的な存在になったと考えられます。

家庭の中の大黒柱のやるべきこと、部署での上司のやるべきこと、社内での経営者のやるべきこと、そして何より、個人の内外(心と身体、脳と行動など)のために自分自身がやるべきことを早急に見出だし、エネルギーを投入してはいかがでしょうか。

ちなみに‥‥

7つの習慣の中で、「自己中心的な人」はこの影響の輪と関心の輪が逆転する、とのことです。つまり、関心事は小さいということでしょうね。