自己成長プロセス5S(3)〜修得化〜
「修得化」は目的・使命を果たす(自己実現)ためのフォロワースキルの強化です。試行(テスト)し、体験し、結果を出し、フィードバックするプレイヤーとして、積極的にインプットし、具体的なテクニック、スキル、体力、健康などのレベルアップを図ります。見識を深めるためにアウトプットし、挑戦的活動を繰り返し、身体に刻み込むステップです。実践活動によって修得するプロセスです。
自己を成長させることで、楽しき人生を満喫できるように、「成長プロセス5S」を推奨します。
(1)S− 整理清算化
(2)S− 志向化
(3)S− 修得化
今回は「修得化」について解説します。
Table of Contents
修得化
「修得化」とは、いわゆる「インプットとアウトプットの活動」です。
勉強という固い解釈ではなく、成長・自己実現のために必要な知識・情報、モノ、カネ、人脈、経験・体験、挑戦、再現、アイデア、スキル、ソース(情報源)など全てです。
「整理清算化」で見出だす不足リソースを補填し、強化し、実現可能にすることを目標として、活動します。
自分の目標を明確にしなければ、毎日のつまらない出来事に心を奪われてしまい、最終的にはその奴隷になってしまうだろう。
無知は人生の「選択」を誤ります。また、「選択肢」があるないで、人生も大きく変わります。
例えば、10の仕事(職務)があったとして、その内の3つのみ知っている場合、その3つから選択することになります。
残りの7つを選択することは絶対にないのです。
例えば、1等100万円の1枚200円の宝くじと、1等1億円の1枚300円の宝くじがあったとして、前者のみ知っている場合、後者を選択することは絶対ないわけです。
もちろん全てを把握するということではないのですが、もし自身に、いまだ気付いていない能力・才能があったとしたら、それを活かさず人生を終えることにもなります。
情報のない状況でただ頭の中をグルグル巡らせながら考えても答えは導き出されません。
五感によって、実際に見て、聞いて、触って、嗅いで、味わって、感じるところから情報をインプットし、発見へと結びつけていくのです。
毎日同じことの繰り返しの生活・・・つまらないと思えば変わることが出来ますが、気楽でいいと思えばすでに奴隷になっています。
私たち人間は変わることが出来る、日々変わらなければならない・・・だからこそ、成長に欠かせない「修得化」は必要なのです。
「修得化=インプットとアウトプットの活動」は、目的なしでは、ただの雑学者・ノウハウコレクターになってしまいます。
そうならないために、前プロセスの「志向化」「整理清算化」が必要であり、活動前の行動がチャンスを拡げます。
パソコンがなければパソコンを準備する、マンガ本だけでなく雑誌や新聞を読んでみる、渋谷・新宿でのショッピングだけでなく店員やお客の行動をウォッチングしてみる、ファーストフード店だけでなく高級レストランで時間を過ごす、合コンだけでなく高価交流会に参加してみる‥‥など
チャンスはどこに転がっているか分かりません。(ちなみに失敗も経験のうちです。)
目的・使命の達成(自己実現)のためには、知識・情報、ソース(情報源)、収集能力、ツール、人間関係(人脈)がポイントになってくるでしょう。
インプット
先ず、自分自身のインプット(情報収集などの)手段を把握し、できるだけ多く確保(保有してなくてもいい)しておくことです。
人、本・書籍、テレビや新聞などのメディア、コミュニティ、インターネット、電話、第三者機関などがあります。
近年、インターネットの普及で簡単に情報収集が可能です。
昔との違いは、情報収集がとてつもなく簡単で、速く、情報量も半端ではないということ。
それによって、情報過多であるとも言われるほどです。
情報過多であることがマイナス要因(選択の法則:選択肢が多すぎることで選択しないことを選ぶ。)にもなり、またデマ・誤報などの数多く、情報の確認(情報の正誤を別の方法で確認)ということも必要になってきました。
しかし、情報過小は「選択」を誤ってしまいます。
失敗ばかりする人の原因の一つは、この情報過小もしくは誤情報であるとも言えるのです。
そのためにも情報収集のスキルと分析力は必要不可欠になってきます。
情報収集において、本も重要です。
本の重要性を体感すること
内容によってはインターネットで不足している場合も多く、その場合は、関係書籍をネットで調べておき、公共の図書館で調べるか、今後も必要になるものは、AMAZONなどで購入しておいてもいいでしょう。
読みたい本があれば、検索し、他人の書評を読んだり、読者の感想・レビューを読んだりして、選びます。
本は、読み続けることがポイントです。
読み続けるということは・・・慣れないと難しいかもしれません。
が、「難しい」とか「時間がない」とか言い訳している人ほど、学習しないのです。(だから有利になります。)実際に成長・成功している人たちは、読書は欠かせないと言います。
あるメディアのアンケート調査で、年収1,500万円、年収800万円、年収500万円の人の読書に関する結果がありましたが、予想通り年収1,500万円の人は読書時間も册数もトップでした。
以前、「8つの鍵」の著者であり、世界的な成功コンサルタントのクルーガー氏とお会いした時、本を週2〜3冊読むように勧められました。
最低でも、月2〜3冊は読みなさい!と念を押されたほどです。
それほど、本の知識はインプット段階で重要だとおっしゃられたのです。
それは、今後の「思考」にも影響するからですね。
「思考」が先か、「知識」が先か、というとその人の考え方なのですが、「知識」によって「思考」が変わることは大いにあります。
それは、本の内容によって(本との出会いによって、の表現が正しいかもしれません)、パラダイムシフト(概念の転換)が起きるのです。
それはそれで、とても面白い人生になります。
常に、目的をもって必要な情報を収集することです。
そして、これからが大事なのですが、知識にすること、修得するということです。
インプットしたらアウトプット!
修得するコツは、インプットしたら、アウトプット(実践、実行、実演)することです。
ご存知の通り、人は一度見たり聞いたり読んだりしたからといってすぐに覚えるような脳の仕組みにはなっていません。
短期記憶、長期記憶というもので考えると、長期記憶にするためには、リピート学習が必要なのです。
インプットしたら、誰かにその内容を話す癖をつける、話しがうまく出来なかったら、またインプットするのです。
あるいは、ブログや日記に書き込んで文字化することもOKです。
インプットし、考え、実践(アウトプット)し、検証する‥‥この繰り返しが修得に適しています。
アウトプットは、コトバでなくても、実際に経験したり、自分の五感で直接体感したり、身を以て実証したりすることで有効化されます。
アウトプットによって、新たな知識・智慧・見識・スキルが生じるのです。
身体で覚えることは大切なのです。
「悩むなら、行動しなさい!」というのは、とても有効的です。
はじめから「ダメだ」と いわれたことは、ちがいます。
アウトプットのための翻訳
一般的な「翻訳」とは、ある異国語を別の国語に変えたりすることです。
その翻訳をする人は、両方の国語を知っている必要があるわけです。
インプットしたコトをアウトプットする際、そのアウトプットの内容は、アウトプットする人(翻訳者)の解釈・理解度、知識、思考、スキルなどで大きく変わってくるということ。
この翻訳プロセスを「スループット」と呼びます。
時には間違っている場合、失敗する場合もあるので、アウトプットによる結果や反応を素直に受け入れ、徐々に翻訳の性能(スキル)を向上させていきます。
それは、経験と検証(フィードバック)の繰り返しなのです。
話すことが苦手、プレゼンが苦手、パソコンが苦手、運転が苦手、料理が苦手・・・苦手意識は経験しなければ苦手のままですが、教わったことなどをアウトプットによる経験を積み重ねていくことで、苦手なコトが克服されていきます。
アウトプットが最も成長を早めるコツなのです。インプットしたコトを、そのままアウトプットすることも可能です。
モデリングと言って、模倣する・マネることでアウトプットします。ただ、それだけを続けると翻訳の性能(スキル)はアップしません。
独自性も乏しくなります。
インプットしたコトをアウトプットする際に、出来る限り自己の意志、独自性などを付加していくと「アウトプット」する内容が、ユニークなものになっていくでしょう。
独自の翻訳(スループット)をして「アウトプット」する能力が、「パーソナル・ケイパビリティ=実現可能力」になっていくのです。
前半「3S」のまとめ
これで、前半の3Sを解説し終えました。
「整理清算化」「志向化」「修得化」は、線の流れではなく、三角の相互関係であり、常に関与している状況です。
これらが、自分の中で機能し始めると、具体的に生活の中での行動となっていきます。
それは次のイメージ図で確認してみてください。
3Sが「3K」になるわけです。
「志向化」によって「決断力」がアップし、「修得化」によって「活動力」が強化され、「整理清算化」によって「考察力」も身に付けてくるでしょう。
そして、流れの中で「志向化」によって「決断」され、次の「活動」へと移行するのです。その繰り返しが起きていくのです。
これが継続されることで「習慣化」になり、無意識的に行なわれるようになります。
次回、後半の2Sの一つ「習慣化」についてお話しをします。