葉っぱビジネスから学ぶ〜価値を見つけよう〜

※2015年7月31日の記事のリライトです。

篠原涼子氏主演ドラマ『ハケンの品格』第6話に出てきた長野の加代さん。自然の笹の葉を丁寧に処理し商品化したビジネスを行なうオーナーです。笹の葉はお弁当の豊さを引き立てていました。

皆さんは『葉っぱビジネス』というサービスをご存知でしょうか?

 

葉っぱビジネス

無視される、放置されるような何処にでも生えていそうな“葉っぱ”を活用して、年商2億6000万円超え(2013年)。松の葉や椿の葉、笹の葉、もみじ、南天、柿の葉、かじ葉やぶどうの葉など、季節モノと通年モノを商品化し、事業成功を収めている会社が存在します。

働く人は、町のご高齢の皆さんがほとんど。当時年商1000万円を稼ぐ、おばあちゃんもいたとか・・・。自らパソコンなどを駆使し、マーケティングをも行ない、注文を受け出荷している、という強者のようです。

これらの“葉っぱ”は「つまもの」にされます。料理などに添えられているモノです。

葉っぱビジネス,つまもの

事業成功しているのは、徳島県勝浦郡上勝町にある『株式会社いろどり』さんなどがあります。

この地域での現象で素敵だと感じたのは、町営の老人ホームが減っていったということ。つまり、事業が順調になり、働く元気なお年寄りが増えた、というプラス効果があったわけです。

 

成功した要因とは

なぜこの『葉っぱビジネス』のサービスが成功できたのか、という要因を考えてみました。

ニーズに合わせて品質改良なども、当然の要因としてあるでしょう。それ以前に、そもそもの顧客ニーズがどこに潜んでいたのか、という点を掘り下げる必要性がありそうです。

一般世間的に人工つまもの(偽の葉)が定着した中、天然のつまものの良さを認識した顧客がいた、ということになります。

天然と人工のモノの違いは明らかです。
殺菌などの効能性や色彩感、高級感などの演出など、比較することがナンセンスなほど違いがあります。

高級料亭や鮨屋など、特に老舗での和食や和菓子に「つまもの」一枚一枚が大切な脇役として捉えた上で、多品種から選抜し、お客様が喜び、楽しむ「料理」を創り出すプロの料理人がいる、という事実もあるでしょう。

多くのつまものは捨てられるモノだったのでしょう。人工モノの普及は低コストであったこと。使えるまで使い、汚くなったら取り替えます。多量生産でき、安価で使い捨てできるモノの一つとなった、価値の低いものでした。使い捨て商品が増える時代のお客様(食事したりする人たち)も、そこまで必要性を感じていなかったのかもしれませんね。

しかし、時代が変わり始めました。天然のつまものを目にしたお客様が「かわいい」「素敵ね」と言って、つまものを持ち帰ったり、SNSで写真を拡散したりする、という現象が起き始めました。

食べることだけでなく、観ること=料理のアート化の時流にのった結果として、ビジネスは成功したと言えます。

つまものは、アートの一部になったと言えるかもしれません。自然の中にある“葉っぱ”は『価値』を生み出したことになります。

マーケット上におけるニーズの裏側にあるニーズを探し出すことは重要なことです。

最近の人工物と自然環境の調和を考え始めた人たちは、ペットボトル、ストロー、ビニール袋など、安くて使い捨てできるものは疑念を持たれる時代に突入しています。

 

使い捨てにならない人の価値

これからAIによる社会が徐々に、遺物の人間社会にとって変わろうとしています。

ドラマ『ハケンの品格』でもテーマになっていましたが、AIが人の作ったムダをなくそうと動き始めました。

 

では、これから人の『価値』は誰が決めるのでしょうか?

人の労働力は、使い捨てサービスになるのでしょか?

私たちが考えなければならないのは、過去ではなく未来であることは事実です。
ただ『価値』は今で判断するしかありません。
未来への期待はあるにしても、ギャンブル的な期待ではなく、確実性の高い期待です。
それも含めた人の『価値』をAIに任せる前に、自身で見つけること、あるいは作りあげることが必要になってきます。

人は人工物でもなく、労働力は使い捨てであってはなりません。が、このことは事実であっても、現実は違います。労働力を使い捨てのように捉えている経営者がいる以上、AIの判定を押し付けるように人事発令が平気に行われていくことでしょう。

そんな未来の社会で生き残るためには、『自身の価値』を磨いていくことが妥当と考えています。

小さくても少なくても『価値』を見つけ、増やしていくための活動を始めませんか!?