ゲシュタルト心理〜誰もが思い込みをする
次の図を見てみましょう。
(例1)
□□■■■□□■■■□□■■■□□■■■□□
□□と■■■が交互に並んでいるように見えます。
この場合、□のグループと■のグループに、瞬時に判断(知覚)しています。
(例2)
中央に、白い三角形が見えると思います。
しかし、別に線が引いてあるわけではありません。
簡単に言うと、
人(の脳)は、ある部分やある規則・不規則な群集を見た時、
個々の要素を理解するよりも、
簡易的にまとまりある傾向として知覚する(認知する)というものです。
これを「プレグナンツの法則」または
「簡潔性の法則」「最大秩序の法則」と言います。
「体制化の法則」の中の一つでもあります。
これらは、大抵の人なら同じように知覚しますが、
心理学の一種と言われています。
それが、「ゲシュタルト心理学」
プレグナンツの法則は、ゲシュタルト心理学の中核となる法則です。
意味(出所:心理学用語集)
視野に与えられた図形が、全体として、最も単純で最も規則的で安定した秩序ある形にまとまろうとする傾向で、ゲシュタルト心理学の中心概念とされている。
ヴェルトハイマーは、「よい形態の法則」と呼び、具体的には、近接・類同・共通運命・閉合・よい連続・よい形・客観的態度の要因など群化・体制化の法則に従う。
※「ゲシュタルト」(ゲシタルトとも言う)とは
ドイツ語で”形態(モノの形)”を意味します。
創始者の一人マックス・ヴェルトハイマー
(Max.Wertheimer,ユダヤ人,1880年4月15日~1943年10月12日)
によるものです。
このゲシュタルトの説明で分かりやすいのは、下図のように、
ジョブス氏本人を描いていませんが、ジョブ氏に見えます。
これが、ゲシュタルトです。
この知覚現象が(心理的・脳科学的?に)存在する限り、
人は思い込みがあるということですね。
よく見かける次の図も同様になります。
その構成されている要素を分析することができるかどうか・・・
つまり、好奇心や疑心があることで、
そこにメスを入れることができるのなら、
思い込みからの脱出(パラダイム・シフト)が起きるということです。