行動ではなく「活動」を〜意識的と無意識的の関わり

「意識的行動」と「無意識的行動」という概念は、普段の生活の中で存在し得る2つの行動レベルです。

ジョゼフ・マーフィー博士の「顕在意識1割、潜在意識9割」の法則にもつながるお話しではありますが、(それについてはコチラ

「成功・成長する」「成功・成長しない」という結果に照らし合わせて今回お話ししたいと思います。

「意識的行動」と「無意識的行動」

2つの「意識的行動」

何か新しい物事に取り組む時点では、「行動」が「意識的行動」のはずです。

それが継続されることにより習慣化され、「無意識的行動」になるのですが、その時に、人は大きく2つに分類されます。

1)指示されたことをひたすら(素直に)「行動」し、

・・「意識的受動性行動」として、それが習慣化されていく人。

2)指示されたことを個の理解(認知)で行動し、

・・「意識的主体性行動」として、それが習慣化されていく人。

 

人は、徐々に慣れが生じると、「意識的行動」を増やすか減らすかができます。

 

1)覚えたことを、ただ繰り返していく「楽」な道を選択する人は、

・・そのまま「無意識的行動」となるため、「意識的行動」が減ってきます。

2)覚えたことを、いかに応用し、またオリジナル性のある道を選択する人は、

・・「無意識的行動」を「意識的行動」によって、常に更新していきます。

・・慣れによって「意識的行動」がさらに活発になってくる状態です。

 

この2つのパターンは、時間とともに差が開いてくるのが分かります。

現状維持型」か「更新型」ということが言えるでしょう。

例えで言うと、

足し算、引き算が解けるようになった子供が、解けることが楽しくて、永遠と足し算と引き算の問題を解いているタイプか、足し算、引き算から掛け算、割り算にチャレンジしたり、あるいは分数等の計算問題にチャレンジしたりするタイプか、ということですね。

 

2つのパターンは、思考の変化も現れます。

1)の場合、失敗があった時、上司・先輩・顧客などの所為にします。

・・理由は単純で、言われたことをやっているため、そこには主体性がなく、

・・自分の責任ではないという意識が強いわけです。

2)の場合、失敗しても、自分の責任であることを自覚します。

・・主体性をもって意識的行動をしているため、失敗に対する自分の力不足、

・・準備不足等、自己受容することが容易であるということです。

 

つまり、「行動」というものに対する「姿勢」「想い」「思考」等々、そこから違うということが言えるのではないかと・・・。

もし自分の好きなこと、心からやってみたいことを始めたとしたら、それは「行動」というより「行為」とか「活動」とかになりませんか。

それと同様の想いとか意識が、そこに存在しているかどうかだということです。

 

一言でいうと、「エネルギーの集中度」が全く違うということですね。

ですから、成功・成長するためには、「行動」ではなく「行為」「活動」になるべきなのです。

例えば、

ボランティアというものを、「ボランティア行動」とは言わず、「ボランディア活動」と言います。

その他に「エコ活動」「政治活動」「健康促進活動」「部活動」など、そこには、ハッキリとした目的意識が存在します。

誰かとコミュニケーション時に普段「行動」というコトバを使うにしろ、自らの意識の中では、目的のある「活動」であるなら、「成功・成長」につながっていくのです。

それが継続されることで、習慣化され「無意識的行動」へと変わるのです。

よって、「意識的行動」は新たな「活動」へと進むことが出来るのです。

 

「意識的行動」と「無意識的行動」の関与

「意識的行動」が継続され、習慣化されると「無意識的行動」になります。

ただマーフィーの法則で考えると、「無意識的行動」が9割とします。

人は「慣れ」てしまうと、甘んじてしまう傾向も強いため、「無意識的行動」に支配される生活を送ることも多いのです。

これは「二重動機行動モデル」というものにも該当するのですが、「二重動機行動モデル」の具体例としては、

・健康に害があると分かっているので、意識的に禁煙を持続した

(禁煙が習慣化されれば、禁煙ではなく喫煙に縁のない人になります)

・健康に害があると分かっているが、喫煙を止められない(禁煙できない)

 

人は、この両方の動機を持ち合わせているので、意識的に行動できるか、これはコントロールできるかどうかということにもなります。

ですから、「意識的行動」の段階で、それが質の良いものかどうかを意識する必要があります。

質の良い「意識的行動」が「無意識的行動」になれば、それは普段から質の良い行動になるわけです。

当たり前の話しなのですが、先ほどの「活動」「行為」ということで捉えると、そこでの目的意識がその後の「無意識的行動」を左右すると、理解して頂きたいのです。

 

これも極端な例えです。

「活動」というのは、別にポジティブ的な行動だけではありません。

「テロ活動」「反政府活動」なども「活動」です。

「行為」も同様で、「犯罪行為」「不貞行為」なども「行為」になります。

当然、「成功・成長したい」人に、そんな「活動」「行為」をする人はいないと思いますが、目的意識というものが、どこに向かっているのかということを見極めることも必要です。

 

そのために、人は学習し、知識を得ることで判別できるのです。

「意識的行動」と「無意識的行動」の関わりも大きいものです。

自身の中でコントロールするのは、「無意識」ではなく「意識」であるということを踏まえ、日々成長していって欲しいと思います。