アナジー課題「マイナス3S」改善〜メンタルスキル強化へ〜
私が過去10,000以上の人と出会い、そして3,000人以上の方と共に働き、サポートを行なってきましたが、その中で色々な方の相談や悩みなどを聴いてきました。その悩み・課題のパターンは大きく分けて3つ・・・
・家族関係(夫婦間、親子間)
・お金(お給料、保険)の関連
です。これらは誰もが把握できることなのですが、それらによって解決すべき課題が見えてきました。それが今回の「マイナス3S」です。仕事や生活、生き方そのものを台無しにしてしまう「マイナス3S」。一生このままの状態でいいわけがありません。しかし対策を講ずれば解決することもできるし、悩みや課題も減少すると言えます。
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多くの方の抱える「マイナス3S」とは?
この「マイナス3S」は互いに関係性が深く、人によっては全てのマイナスを呼び込んでしまっています。
この「マイナス3S」が、悪循環をもたらしているのです。
過度なストレス
仕事でうまくいかなかったり、人間関係がうまくいかなかったりすると・・・フラストレーション(イライラ感)が積もり、ストレスになります。ストレスは、自分の思いと現実のギャップによるエネルギー消耗などが原因です。
「過度なストレス」は、普段のストレスが積もり積もって、他にも悪影響を及ぼす状態になることです。例えば、人によってはストレス発散で余分な出費(暴飲暴食やギャンブル、ホスト・ホステス依存など)や労力が発生したり、八つ当たりなどの攻撃的ストレス発散をすることで、さらに人間関係が悪化したりします。
実際にあったある職場でのことですが、ストレスを発散するために愚痴を職場内で言い始めます。さらには、いじめの対象となる人を見つけ、数人でいじめ始めます。それがエスカレートすると、嫌いになった人を辞めさせるまでいじめ続けます。その職場の噂が地域に広がると、新人の社員やパートさんが入社することが少なくなり、人員不足で残業や休日出勤が増え、余計にストレスが悪化します。徐々に姿勢や態度、言葉使いが悪化し、結局会社側は手に負えなくなって雇用契約終了です。
ストレス要因(例えば失敗やクレームなど)を周囲の者へと責任転嫁することで、ストレス回避している人も出てくるでしょう。(本人は気づいていない場合も。)
※ストレスになる因子を「ストレッサー」と呼びますが、内外の因子があり、物理的・生物的・科学的などの外的因子を除く心理的・社会的因子が大半だと感じます。いわゆる人間関係(対人関係、仕事関係)です。
過度の責任帰属
責任帰属とは、何かの結果に対する責任・原因をどこにもっていくのか、です。
「過度の責任帰属」は、悪い出来事・結果があると事実とは関係なく「私の所為(責任)だ!」と思い込み、また他者によって「あなたの所為(責任)だ!」と押し付けられるなどの状況です。良い結果は自分の手柄、悪い結果は他者の責任、を悪気なく行なう人がいて、逆に責任を押し付けられて全てを受容してしまう人がいることで起きてしまう場合です。
組織などの実質的な上下関係以外にも精神的面での強者と弱者がいる場合結果に対する責任(原因)が弱者側へ一方的に帰属されてしまうと「過度の責任帰属」が生じます。
例えば、虐待を受けている子供が「私が悪い子だから」と思ってしまうこと、あるいは、いじめを受けている子が「私が悪いんだ」と思い、先生が「いじめられる方にも原因がある」と言ってしまう状態などです。
これが過度になる理由は色々あるでしょうが、例えば、頻繁に言い訳する人、自分の過失を外部に押し付ける人(責任転嫁、自己防衛する人)がいて、逆にその対象の(責任を押し付けられる)人が受容して自分を攻めてしまう、などの人間模様、環境があるからでしょう。
また、過去の経験などによって作り上げられた性格・思考によりネガティブな人や内向的、大人しい人が、(性格なども含めた)全てを「自分の所為(責任)だ!」と非合理的に思い込んでしまうことが癖になっていることもあるでしょう。
「過度の責任帰属」が生じてしまうと、自己効力感や有能性、自己有用性が低くなり、自己否定・自信喪失・自己暴虐・・・最悪病的になります。そのような状態は、体調を崩したり、人間関係の悪化が深まったり、仕事・生活等で思い通りの成果は出せず、当然幸せからはほど遠い生き方となります。
自己責任を他者に押し付けてしまう人も、常に反省をせず、改善を試みないために、思考力が低下し、課題洞察力や問題解決力に欠け、自己をコントロールできなくなると各ハラスメント、家庭内DVなどが通常化してしまい、こちらも幸せを掴むことはないと思われます。
不適な社交性距離感
「社交性距離感」は、実質的な対人距離感と心理的距離感の両面があります。これは、社交的や内向的とは関係ありません。
個々人の得意不得意もありますが、不得意の場合はそれも課題です。また、「私はあの人に嫌われているかも・・・」や「あの人、怖そう・・・」などと主観的な、勝手な思い込みによって、自分からその人との距離を離してしまうことで意思疎通に障害が出てしまうことなどもそうです。時には、自己のその日の気分(機嫌)をあからさまにする人は、気分(機嫌)が良くない日は、他者を近づけないような雰囲気(オーラ)を醸し出し、遠ざけてしまいます。
この距離感は、リアルだけでなく、SNSなどのインターネット上でも同様のことが言えます。実際に会ったことがなくてもネット上で身近に感じる人がいたら、社交性距離感が近いということです。
人は、一度悪いイメージが(互いに)ついてしまうと、一旦離れた距離感を近づけることが容易でないことはご存知の通りです。
マイナス3Sをプラスに
その悪循環にハマっている生活を送っている方があまりにも多いのです。
この「マイナス3S」を抱え込む人の特徴(共通点)があります。それは、
・依存型、受動型、自我中心型、ネガティブ思考型、被害妄想型
・問題分析能力不足、解決策欠乏症、問題逃避型、自覚不足型
・知識・知恵の欠如、向上心停滞、時間管理不足、スキル低下など
これらは全て克服(クリア)できる課題でもあります。
というのも、「マイナス3S」になっている「3S」・・・「ストレス」「責任帰属」「社交性距離感」は、マイナス要素だけでなく、プラス要素、活かすことができる要素があるということです。
ですから、マイナスをプラスへと転換していくことがポイントになります。
S-「ストレス」となる要因を理解し、マネジメントすること
S-「責任帰属」となる状態を認識し、プラスになるようフォローすること
S-「社交的距離感」を意識し、状況に応じてコントロールすること
これらを得る(身につける)ことで、
+S「快適なストレス」が、よりより成長・向上を促進する要素となる
+S 適切な状況分析と判断が「責任帰属」を有効なものとし、自立性を強化する
+S 快適かつ効果的な「社交性」によって成果(目的)へと結びつけることが出来る
これは、「自己の制御」「自己のマネジメント」を可能にするということになります。
その施策として、当方の「成長プロセス5S」があります。
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「マイナス3S」をプラスに転換していくことで、仕事に限らず、家族や地域社会との人間関係も良好になっていきます。
「適度な質の良いストレス」で、自らの行動に対して「主体的に責任」をもち、「適切な社交的距離感」によって人間関係構築に臨んでいきましょう。