「差別化」ではなく「差異化・違い」にシフトする

下の画像を見て、どう思われますか?

これは、差別化?

商品差別化とレッドオーシャン

差別化?

同質的差別化とレッドオーシャン

同質的差別化と強み弱み

これらは「同質的差別化」であり、消費者から見れば、あまり違いが分からない商品群です。

小さな違いに夢中で、消費者には伝わらないのが現実。

商品群は毎度改良されるものの、他者(ライバル)も同様に改良するため、変化がボケてしまっています。

では、よく言われている「強み(商品力)」って・・・?

強みが差別化ではない

一般的には、他者(ライバル)をリサーチし、自己にはあって(得意で)、他者(ライバル)にはないもの(不得意)、で考えます。

その際、下図の “” になる他者にないものを『強み』とします。

” をもとに計画・戦略を立てていくことになるでしょう。

ですが、この “” はその時だけのこと、と想定することになります。

差別化ショットマトリックス,強み発掘

日が経てば、他者(ライバル)も不可を可にしてくる可能性があります。いつしか自己の『強み』であった “” が “” になってしまうわけです。

つまり、その連鎖は市場競争している間、半永久的に続くことになります。

他者(ライバル)との違いを見出だし、新商品を出したとしてもその違いを埋めるように、他者(ライバル)も次の手を打ってきます。

その連鎖(チェーン)が続くだけなのです。

差別化,同質的,チェーンマトリックス,ライバル

例えば、単純な価格競争も同様です。

この負のスパイラルにハマった場合、ひたすら「同質的差別化」のマトリックスから抜け出せません。

事業スタート当初、『強み』と思っているものが差別化とは限りません。場合によっては、『強み』と思い込むこと自体が枷(かせ)になることもあります。

「同質的差別化」ではなく、「差異化、違い」を模索します。

「差異化」はベクトルをシフトさせること

差別化と差異化の違い,ベクトル変更

他者(ライバル)にない要素を、自己の範疇で模索することになります。

その要素であれば、他者(ライバル)が追従しようとしても模倣できないもの、あるいは模倣されたとしても優位性を保つことができれば、成果に結びつきます。

それでも安泰ではありません。が、「差別化」と「差異化、違い」の違いを踏まえた上で競争優位性の戦略を考察していくことが、今後重要になってきます。