キャリア・アダプタビリティ〜プロとアマチュアの違い〜

いつ来るか分からない15分のために常に準備をしているのがプロで、来ないかもしれないからと言って準備をしないのがアマチュア。

デザイナー奥山氏

これに共鳴するものがありました。

いつ来るか分からない(予測できない)ことのために準備するものだけが、「キャリア・アダプタビリティ」を発揮できるのだと言えるのです。

パーソナル・ケイパビリティの一つである・・・

キャリア・アダプタビリティ=変化適応力

ドナルド・E・スーパーやマーク・サビカスによって研究されてきた能力(キャリア)です。

カメレオンイラストChameleon

経済や環境などの世情が激変するVUCA時代において、会社組織内の指示系統の急な変更に対する個人も起業家の指向(方向性)も淘汰されないためには、順応・適応することが必要です。

その適応力が「キャリア・アダプタビリティ」になります。

このキャリアは、変化に対応する受動的な意味だけではなく、能動的に変化を誘引、助長するようなものと捉えることができます。

変化を待っているような姿勢ではなく、どんな状況に変わろうとも対応・対処できる勇気と経験による智慧を常日頃から備えている、と考えられるのです。

「変化をチャンスにする」という信念があるのです。

このキャリアは、心理学部教授ジョン・D・クルンボルツ研究チーム発表の「計画された偶然の出来事」(プランド・ハプンスタンス)に関与づけることができます。

予期せぬ偶然の出来事が個人のキャリアを左右することがある。よって、それらを避けるのではなく、最大限に活用し、チャンスに変えること。さらには、その偶然を積極的に作り出せるよう努力し、キャリア・デザインの力にすることが重要である。

というものです。

「偶然の出来事」を数多くもたらすための活動は必須であり、「チャンス」を掴む察知・洞察力や好奇心なども重要です。

この「偶然の出来事」を引き寄せる力は「セレンディピティ」と言えるのではないでしょうか。

※顕在的(実際)に求めていたものとは違うものを発見する能力

キャリア・アダプタビリティ」「セレンディピティ」「計画された偶然の出来事

これらは、「オープン・マインド(開かれた心の態度・体制)」が前提でなければなりません。

自己満足し、クローズマインド(閉ざされた心)の状態ではこれからの時代に役立つキャリアは得られないのです。

いつ来るか分からない偶然の出来事のために準備をしておくのがプロ

キャリア・アダプタビリティ」は、キャリアデザインには不可欠なキャリアです。

この変化適応力を身につけている人たちの傾向として、全ての条件「4C」を満たしていると言います。

それが、

「働くものとして自分の将来に対して関心(Concern)を持つ」

「将来の職業生活についてのコントロール(Control)を強める」

「自己の可能性を探求する好奇心(Curiosity)を持つ」

「自分の大きな志を追求する自信(Confidence)を強める」

これらを身につけていくために、成長プロセスは不可欠になってきます。