アイデアにつながるマーケット上の歪み(ギャップ、情報非対称性)を探す方法
マーケット上における「歪み」を探し出すことは重要なことです。主にマーケティング・リサーチ前に行なわれますが、イノベーション、プロダクト制作、プロモーション戦略などにも関係してきます。この「歪み」の概念を理解することで、ビジネスの幅が広がります。
Table of Contents
「歪み」とは
歪みの探し方「常識と非常識」
先ず分かりやすい探し方は、「常識と非常識」の観点です。
一般常識は決してそれほど一般的ではない。
(常識は、誰でも知っているありふれたものではない。)
本名:フランソワ=マリー・アルエ
人は、「常識」と捉えていても、それほど一般的でなかったりするものです。
これは、生活環境や体験、教育にも大きく関わってくる「認知バイアス(先入観・思い込み)」や「メンタルモデル(自己概念モデル)」と言われる個々人特有の「勝手に常識化」した知識などがあるために、そこに「歪み」が生じている、と考えてください。
「歪み」を探す上で、自らの「常識」なども無視するくらいの気持ちで取り組んだ方が、新たな発見があるかもしれません。
特に近年は、時代の変化、進化のスピードが速くなっていますので、「今日の常識は、明日の非常識」と思えるくらいの意識でいることです。
さらには、今の常識を非常識にしてしまうくらいのイノベーションを起こすことも必要で、「常識を覆す発想」が出来るといいと思います。
「アイデアの出し方」や「イノベーション」については、別機会でお話しします。
歪みの探し方「需要と供給」
「重要と供給」のバランスを察知することがポイントになります。
「需要と供給」における歪みとは、例えば次のようなことです。
知っている業界でもいいのですが、生活の中で、情報の中で、その状況を察知することが出来、そこで自らが参入出来る業界、業種であれば、それに対してリサーチをかけていきます。
情報の非対称性による歪みの事例
「情報の非対称性」とは、大袈裟に言うと、専門家と素人との情報・知識の差で生じる歪みです。
マーケット上では、「売り手」(供給側)は知っている情報なのに、(隠していることで)「買い手」(需要側)はその情報を知らない、ということも多々あります。
「買い手」にとっては本当は不要だけれども、「売り手」は必要なモノとする場合も同様ですし、「売り手」側がデメリットとなる情報を隠すことで、それを知らない「買い手」はメリットのみで購入してしまう、ということも世の中には多々あるわけです。
それを踏まえた上で、その情報の非対称性が存在するマーケット上での「買い手」側をライバル(競合相手)とし、差異化(差別化)を図る戦略で商売を行なうことも出来ます。
マーケット上での歪みを探し出すために
普段から脳のアンテナを立てて、歪みを探すことになります。
好奇心を持つこと、そして誰も疑問に思わないことに疑問を持つこと、そして、その疑問に答えが出るように調べることです。
その時点では、急ぎの情報ではないかもしれませんが、情報(知識)が増えることで、アイデアも生まれやすくなります。
日々の繰り返しの中で、訓練することが重要であると言えるでしょう。
「歪み」からアイデアを出そう
「アイデアを出すのが苦手だ」という人もいると思います。
逆に、「アイデアがどんどん出てくるんだよね〜」という人もいるでしょう。
ただ、アイデアを頭の中で妄想する時点では、同じようなアイデアを妄想する人が「世の中に100人いると思え!」と言われているくらい、単純なプロセスであるため、妄想のみですとアイデアを作ったことにはならず、アイデアを具体的に作る、実体化(具現化)することが必要になります。
ここで「アイデアを作る」というのは、想像力、論理的思考力(ロジカルシンキング)、実現力などを含めたものです。
では、「アイデアを出す」「アイデアを作る」ためのプロセスというのは、どのようなものがあるのでしょうか。
アイデアを出すのが苦手の方も、得意の方も参考にして頂けると嬉しいです。